気象情報とは、気象の状況や予想、防災上の注意点などを解説した情報です。どのように役立っているのか、日本気象協会に聞きました。
- 天気予報の仕事
- 資格のいる仕事
- 気象に関する仕事
気象情報は、みんなのふだんの生活はもちろんのこと、社会インフラの管理にも役立っているよ。
気象情報は私たちの生活に役立つ大切な情報であり、防災にも深く関与します。誤った情報が流れると、世の中が混乱しかねません。そのため民間の気象会社では、気象データを正しく解析・利用できる技術を持つ気象予報士が気象の予想をしています。気象予報士だけがその資格があると法律で定められているのです。
気象予報士になるまで
気象データの解析などを勉強する
気象予報士試験を受験して合格する
気象庁長官の登録を受けて気象予報士になる
試験に年齢制限はなく、小学生でも受験できます。
合格した小学生もいます。
気象情報はどこで使われているの?
気象予報士が作成した気象情報は、インターネット、テレビ、新聞などのほか、契約したお客さんにも提供されています。例えば道路管理会社、鉄道会社、電力会社といった、社会インフラを支える会社も多いです。提供された気象情報は、大雨や大雪による道路の通行止めや鉄道の運休などの判断、電気の使用量予測や太陽光発電、風力発電の発電量予測などに使われています。
雪が降っているときの道路管理にも役立っているよ!
道路の管理会社は、雪や凍結による事故を防ぐために、除雪作業や凍結防止剤の散布、通行止めなどを行います。どういうタイミングで行えばいいか、判断のもとになるのが気象情報です。適切に判断することで、道路を利用する人たちへの影響が小さくなるように努めています。
気象コンサルティングって、どんなことをするの?
お天気によって迷うことはいろいろありますよね。顧客の気象に関する困りごとや相談事について、気象会社や気象予報士は専門的なアドバイスをします。これを「気象コンサルティング」と言います。
いつごろ試合再開できますか?
雨は30分後にやむので、もう少し試合を中断した方が良いでしょう。
雨で野球の試合が中断して、いつ再開して良いか困っているときに、気象予報士が雨の見通しと試合を再開するタイミングをアドバイス。
暑さが続いているけれど、夏物衣類のバーゲンはいつスタートすればいいですか?
来週末から涼しくなるので、暑さの続く今週末がおすすめです!
衣類のバーゲンのタイミングや、寒い日に鍋つゆをどれくらい仕入れるかといった、季節商品に関する気象コンサルティングもします。
気象データは防災にどう活用されているの?
土砂崩れや洪水といった気象災害から命を守るには、何よりも災害発生前に避難しなければなりません。そのためには予測の精度が求められます。
気象災害が起きる危険度(どれくらい発生しやすいか)は、気象観測データと気象予測データから導かれます。危険度が高まると避難情報が発令され、人々の避難行動へつながります。天候が崩れたときは最新の気象情報や避難情報を見逃さないように注意しましょう。
大雨による気象災害
気象情報で命を守るのじゃ!
指数情報は日々の行動をひと目で決定するための気象情報です
一般財団法人日本気象協会 メディア・コンシューマ事業部
コンシューマ事業課 中村彬華さん
気象情報は防災だけでなく、日々の生活に役立つ「指数情報」もお届けしています。「洗濯物は乾くかな?」「コートを着るほど寒いかな?」「アイスクリームがおいしい暑さかな?」など、予報をひと目でわかるように3〜5ランクで表現します。
私たちは衣料品メーカーや飲料メーカーなどと一緒に、膨大な気象データと商品販売データなどを解析して独自の指数情報を開発し、商品の売れ行きをサポートすることもあります。どんな表現だとわかりやすいか、どうすれば多くの人に使ってもらえるかなどを企画・設計するのが難しくもあり楽しい点です。みんなの暮らしが少しでも便利になるように、日々企画し、情報をお届けしています。
天気予報を組み合わせて、皆さんの快適な毎日をサポートします!