スマートフォンの中にたくさんの写真や動画が入るのはなぜ?

おしごと年鑑 未来を生み出す科学技術のお仕事 2025年度
キオクシア株式会社

スマートフォンで撮影した写真や動画はいつでも好きな時に見られて便利だよね。でもスマートフォンにどうやって保存されているんだろう。キオクシアに教えてもらったよ。

  • フラッシュメモリをつくる仕事
  • 研究開発の仕事
  • 未来を切り拓く仕事

大量のデータが保存できるフラッシュメモリが入っているからだよ!

これがフラッシュメモリだ!

スマートフォンの中をのぞいてみよう

フラッシュメモリ

スマートフォンの中には「フラッシュメモリ」という記憶媒体が組み込まれていて、スマートフォンで撮影した写真や動画はここに保存されます。

シリコンウェハー

フラッシュメモリは直径300mmのシリコンウェハー上に回路を作り上げ、切り出してチップにします。

メモリチップ

幅12mm。1円玉より小さいメモリチップを何枚も重ねて、たくさんのデータを保存しています。

デジタルの世界は「0」と「1」

デジタルの世界は「0」と「1」

フラッシュメモリに保存されるデジタルデータは「0」と「1」の組み合わせでできていて、データを記憶する最小単位のメモリセルに保存されます。

カラー画像もピクセルの集まり

カラー画像もピクセルの集まり。色は複数の「0」と「1」の組み合わせで表されます。

フラッシュメモリがどんなところで使われているのかさがしてみよう!

フラッシュメモリがどんなところで使われているのかさがしてみよう!

❶日常生活では、動画、音楽、SNS(エスエヌエス)、ゲームを楽しんでいるね。❷自動車のカーナビやアプリには地図データが入っていて、道案内をしてくれる。❸学校では、アプリやデジタル教科書、動画で勉強しているね。お仕事でも、例えば、生産管理、電子カルテ、農業管理など、❹工場❺病院❻物流❼農業❽オフィスで、たくさんのフラッシュメモリが活躍している機器があるよ。探してみよう。❾宇宙に目を向けると、宇宙ステーションでは、さまざまな研究や実験で得られたデータを処理しているよ。

膨大なデータを保存するデータセンターの役割

スマホの写真や動画をネットを通じて保存するとき、データセンターに保存されます。みんなが利用するSNSや動画サイト、地図や検索サービス、さらにいま話題の生成AI(エーアイ)もこのデータセンター上で動いています。それを支えるのが、フラッシュメモリを使って作られるSSD(ソリッドステートドライブ)です。

フラッシュメモリ製品の形状はいろいろ

キオクシアが開発中の122.88TB(テラバイト)のSSD
※1TB=1000GB=100万MB(メガバイト)

生成AIの進化には、大容量のSSDが欠かせない!

いま、生成AIが、猛烈な勢いで進化しています。文書の要約、翻訳、画像処理といった仕事での業務効率化やさまざまなサービス向上に使われ始めています。生成AIがこれまでのAIと異なるのは、大量のデータを学び、そこから今までになかったコンテンツを生み出せる点です。
生成AIは便利ですが、皆さんと同じ学びの途中なので、事実とは異なる情報を生成することがあります。「生成AIはウソをつく」と言われているのはそのためです。この問題を解決するには、より多くの学習データを集め、データを素早く処理し、保存・活用できる場所としての高性能な大容量SSDが欠かせません。私たちがよりよい生活を送るために、私たちはもっと多くのデータを扱うことが必要で、そのためにはしっかりしたデータの保存が大切なのです。

生成AIと大容量SSD

フラッシュメモリは、「記憶」を支えています!

答えてくれた人

キオクシア株式会社 四日市工場 フラッシュ製造統括部
フラッシュ製造企画担当 水谷あゆみさん

見たことないよ?と思った人もいるかもしれませんが、フラッシュメモリは、写真・動画・メール・産業データなど、たくさんのデータを保存して、みんなの「記憶」を支えています。
フラッシュメモリは、先端技術が使われているスマートファクトリーで作られています。ここでは、製造装置や検査装置から1日20億件以上のデータを集めて、機械学習やAI(エーアイ)技術ですばやく解析して生産力をアップさせています!

小さいチップはちりやほこりが大敵。
専用ウェアを着て、作ります!

答えてくれた人