地震や台風といった大きな自然災害が起きたときに、高速道路はどのような役割を果たすのでしょうか? その役割と取り組みについてNEXCO(ネクスコ)東日本に教えてもらいました。
※NEXCO東日本は、東日本高速道路株式会社の愛称。
- 高速道路の仕事
- 交通に関する仕事
- 防災に関する仕事
高速道路は「命の道」として被災地の復旧・支援を支え、サービスエリアは災害応急活動の拠点になるよ。
災害が起きたら❶
短期間で高速道路を復旧する
被災地に緊急車両や救援物資などを運ぶ「命の道」としての役割を果たすために、壊れた道路はなるべく早く復旧します。
地震発生から24時間
段階1
緊急復旧
▲︎2022年、福島県沖を震源とした地震による被災直後の様子(東北道 舗装路面のひび割れ)
助けを求めている人のために緊急復旧するポン!
地震発生から7日
段階2
応急復旧
応急復旧作業の様子
被害の状況に合わせて復旧作業を行い、緊急車両と一部制限つきで一般車両の通行ができるようにします。
応急復旧後は約2年かけて高速道路本来のサービスレベルを確保するポン!
地震発生から2年
段階3
本復旧
本復旧終了
災害が起きたら❷
サービスエリアが防災拠点になる
大規模災害が発生すると、高速道路の一部のサービスエリアを消防・救急医療・自衛隊の災害派遣などに防災拠点として提供し、活動を支援します。防災拠点となるサービスエリアには、緊急開口部(緊急時に消防車などが一般道路から高速道路に入れるようになっている部分)や、ヘリポートなどの機能が整備されていて、日ごろから災害に備えて訓練もしています。
いつものサービスエリアが、防災の拠点になるなんてびっくり!
ヘリポート
ヘリポートには夜間照明やヘリ事務室を設置して、夜間でも安全に離着陸できる。
緊急開口部
万が一のために、緊急車両の出入り口が確保されている。
ほかにも停電したときに備えての自家発電機能や、断水に備えて井戸などを設置しているのじゃ!
高速道路が被災地の“命”を救う!
NEXCO東日本 管理事業本部
防災・危機管理チーム 尾関 淳さん
災害時には、一分一秒でも早く被災地に支援を届けることが命を救うために重要です。そのためNEXCO東日本では“命の道”である高速道路をより早く復旧させるべく、日ごろから災害に備えた強い道路づくりや、早期復旧に向けた訓練を行っています。
能登半島地震のときには、緊急復旧を4時間で行いました。