しごとについての質問
最終的に天職に出合いたいけど、天職に出合えるのかなという不安があります(16歳・男子)
<答えてくれる人>児玉ひろ美(こだま ひろみ)さん
*JPIC(ジェイピック):一般社団法人 出版文化産業振興財団
迷って当然。世の中にはたくさんの仕事がある
『新13歳のハローワーク』
著者:村上龍
絵:はまのゆか
出版社:幻冬舎
価格:2600円(税別)
「僕の夢は一流のプロ野球選手になることです」。イチロー選手は小学6年生のとき、作文にこう書いていました。かなえたい夢となりたい職業が、しっかり一致していたのですね。
でも、たいていの人は、将来はまだ漠然として、好きなことや得意なことが果たして職業になるのか? 自分に合う仕事に出合えるか? 不安になったり、迷ったりすることでしょう。
そんな人にこそ、お薦めの一冊です。得意な科目や好きなことから目次をたどれば、「世の中にはこんなにたくさんの仕事がある!」と驚くほど、多種多様な仕事が紹介されています。
そうそう、「何も好きじゃない、何にも興味がない」人のための特別編もありますよ。分厚い本ですが、興味のある項目だけ読んでも大丈夫。
自分でも思いがけないことに関心を寄せることもある
『モンスーンの贈り物』
著者:ミタリ・パーキンス
訳者:永瀬比奈
出版社:鈴木出版
価格:1600円(税別)
米国バークレーに住んでいるジャズは、勉強もスポーツもできるけど体形に強いコンプレックスを持つ高1の女の子。ひそかに思いを寄せている幼なじみのスティーブとユニークなビジネスを立ち上げ、ふたりはなんとなくいい感じ。
ところが、夏休みの3カ月をお母さんが幼い頃を過ごしたインドの孤児院に滞在し、恩返しに家族でクリニックを開設することに。そんなに長くスティーブと離れるなんて!
嫌々ながら出かけたジャズでしたが、家族が真剣に働く姿を見ているうちに、少しずつ関心を寄せるようになります。
気候も文化も生活習慣も違うインドでの日々。ジャズは自分が自由であること、今、自分に何ができ、何をすべきかを考え、行動を起こします。