しごとについての質問
小説家にはどうやってなるのですか?(10歳・女子)
<答えてくれる人>清水克衛(しみずかつよし)さん
書くこと、毎日書くことはできますか?
『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』
著者: 喜多川 泰
出版社: サンマーク出版
価格: 1400円(税別)
小説家になるには、まず小説を書くこと以外にありませんよね。簡単です。
でも、誰でも彼でも書けるということはないでしょう。少なくとも僕には到底無理です。
僕の友人に喜多川泰さんという小説家がいます。多くの人が、彼の作品から勇気と喜びを与えられたそうで、彼の書く小説は大変な人気です。
彼に聞いたことがあるのですが、子どもの頃から日記を書くのが大好きなのだそうです。大人になった今でも毎日書いているそうなのですが、一つ驚いたことがあります。A4サイズのノートに、時には40ページも日記を書くことがあるのだそうです。日記に40ページとは普通じゃありませんね。しかし、これが小説を書くことの大きな力となったと彼は語っていました。日記を書くこと、やってみたら。
インプット、すなわち入力することも大事です
『読書がたのしくなるニッポンの文学 とっておきの笑いあります!』
著者:巌谷小波、岡本一平、太宰治、他
出版社:くもん出版
価格:1000円(税別)
この本には、芥川龍之介や宮沢賢治、森鴎外、太宰治など、現代では文豪と言われる人たちの文章が短編となって紹介されています。
書くという行為は、アウトプットと言って、出力することです。そのためには、まずはインプットという入力することが大事ですね。自分の頭の中がからっぽでは、書くという出力は出てくるはずもありません。読書するのも入力の一つですが、小説家というのはこの本を読んで思うのですが、私たちが普段見逃してしまったり、当たり前だと思うことに対して、ものすごく観察をしているのがわかります。
例えば、空の色は本当に青でしょうか。風には色はないと普通は考えますが、本当に風には色はないのでしょうか。そういった、感性を磨くセンスも出力には大事なことがらです。