実践! 「おしごと年鑑」授業リポート 第12回

【大洗町×おしごと年鑑⑥】おしはくオリジナルの調べ学習ワークシートを活用!

茨城県大洗町立南小学校
  • キャリア教育
  • 総合学習(探究)
2023.03.14 授業リポート

「海をのぞみ 未来を拓く 大洗っ子の育成」ーー茨城県大洗町は、社会の変化に対応した教育の充実を大綱に掲げ、キャリア教育に力を注いでいます。町内には、2つの小学校と中学校があり、今回は4校目の大洗町立南小学校のリポートです。授業は総合的な学習の時間を使って3回にわたって行われました。1回目で「ぼく、私の未来のお仕事!」というアンケートを実施し、2回目の「おしごと年鑑」を使った授業へと続きます。

5年1組の児童たちと担任の郡司浩先生の画像
5年1組の児童たちと担任の郡司浩先生。春には田植え、秋には稲刈り体験も行ってきた
実践校
茨城県 大洗町立南小学校
学年
小学5年生(2022年度)1クラス計22人
授業
総合的な学習の時間(キャリア教育として)
時間
3コマ(2023年1月23日、24日、30日)
使った教材
『おしごと年鑑2022』、ウェブ版「おしごと年鑑」
はじめに

「将来の夢は?」仕事アンケートを行う

初回の授業では「ぼく、私の未来のお仕事!」というアンケートを行い、児童たちがそれぞれの思いを回答した。「将来、こんな仕事をしたい、こんなお店をしたいといった夢はありますか?」という設問には、半数が「ある」と回答。「なんとなくある」を加えると、8割以上が将来の仕事のイメージを持っていた。

取材に訪れた2回目の授業は、その振り返りから始まった。モニターにTeamsでアンケート結果を映し出し、郡司浩先生がコメントを加えていく。

具体的な職業を選ばせた男子の結果は、会社員が最多(6人)。「安定志向だなー。何の会社員になりたいんだ?」。間を置かずに「わかんないです」という答えが返ってきた。女子は獣医、保育士といった職業が上位に並んだ。「教師がゼロ! ぼくの魅力がないのかな…」としょげ返る郡司先生。

リモート参加の児童もいるため、Teamsによって随時共有しながら行われた授業の様子の画像
リモート参加の児童もいるため、授業はTeamsによって随時共有しながら行われた
展開1

「おしごと診断」で運命の1社を選択

このあと「おしごと年鑑」を開いて、巻頭の「運命の1社がわかる!おしごと診断」に全員がチャレンジ。「友だちと何をして遊ぶのが好き?」「学校の授業で好きな科目は?」といった簡単な二択の質問に答えていくと、120ある仕事のどれか1つにたどり着けるというもの。

遊び感覚で取り組めるとあって、にぎやかに声を上げながら周囲の友だちと診断結果を伝えあっていた。

おしごと診断を使って調べる授業の画像
周りの友だちの診断結果が気になる
展開2

「おしごと年鑑」特製ワークシートを埋めていく

次に郡司先生は、「おしごと調べ学習ワークシート」を全員に配布し始めた。これは「おしごとはくぶつかん」サイトからダウンロードできるオリジナルのワークシートだ。

「では、ABCからひとつ選んで、気になる仕事について調べてみましょう」。シートに書かれている選択肢は、以下の3つ。

A:この本を読んで興味を持ったお仕事

B:前から気になっていたお仕事

C:この本で初めて知ったお仕事

「おしごと年鑑」をあちこち開いて、子どもたちは気になるページを絞り込んでいく。選んだ仕事も偏ることがなく、その理由もさまざまだった。

「どうぶつが好きで、元気な動物たちの笑顔が見たい!」(イオンペット)

「環境にもやさしいし、安心安全ですごくいい仕事だと思った。自分のジャンパーもYKKだった」(YKK)

「チキンのつくりかたをうけついできたのがすごい。いろいろな種類の部位があっておしいしいから」(日本ケンタッキー・フライド・チキン)

この年鑑で初めて知ったお仕事を選ぶ子も。誌面を読んでわかったことも書いていくの画像
この年鑑で初めて知ったお仕事を選ぶ子も。誌面を読んでわかったことも書いていく
展開3

ワークシートの内容を発表

ワークシートを熱心に書き込んでいるところで、2回目の授業は終了。3回目の授業では、シートの内容を発表しあった。「おしごと年鑑」を読み込んだだけに、その仕事に就いている人に聞いてみたい質問や感想も具体的だ。

「医師のほ助をするときにどんなことに気をつけていますか。かん者さんや医りょうスタッフとコミュニケーションを取るとき、どんな風に話したりしているんですか」(准看護師=日本医師会)

「どうやって土地の価格を決めているのか? バブルやコロナなど、価格が経済状況によって変わることはわかった」(不動産鑑定士=日本不動産鑑定士協会連合会)

「小さい子にどのような接し方をしているのか。どのような遊びが子どもたちに人気か」(保育士=日本保育サービス)

それぞれの発表を聞き、「友だちの発表から気になる仕事」3つをプリントに記入。最後に「14年後(25歳)で何をしているか」にも答えた。

3回に及ぶキャリア教育の授業の振り返りには「世の中には、たくさんのお仕事があってどれもみりょく的で、生活を支えたり、だれかの力になる仕事があった!」「しょうらいの仕事を調べたら、早く仕事をしたいなと思った」といった感想が並んでいた。

授業の様子と大洗町立南小学校の外観の画像
南中学校(授業リポート第9回)とは校舎が併設されていて、中学進学の姿もイメージしやすい

企画・担当した先生から


郡司 浩教諭
郡司 浩 教諭

田植え体験や稲刈り体験、漁業体験など、大洗町ならではの体験活動を味わいながら、5年生は自分たちの住む町の「お仕事」を考えてきました。今回、「おしごと年鑑」を使った授業を行うことで、職業に対する視野が広がって、子どもたちなりに将来の姿を思い浮かべることができたように思います。

校長先生から


福田雅美 校長
福田雅美 校長

これまでも子どもたちは地元の消防署や警察、スーパーマーケットの見学を行ってきました。漁業体験では、船に乗ってシラス漁の体験もしました。海や畑といった豊かな環境のなかで、のびのびと育っています。ご縁があって当校の校歌は谷川俊太郎先生に作詞していただきました。歌詞にある「知らないこと分からないこと ひとつずつ問いかけて答えを探す」の姿勢を持ち続けたいです。

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