
気象予報士試験に合格すると、気象予報士になれます。ところで、気象予報士は具体的にどんな仕事をしているの? 日本気象協会に聞いてみました。
- 天気予報の仕事
- 資格のいる仕事
- 気象に関する仕事
お天気キャスターからメディア向けの画像制作まで、気象に関するさまざまな仕事をしているよ。
キミも気象予報士になれる!
気象予報士になるには、気象予報士試験(国家資格)に合格しなければなりません。試験に年齢制限はなく小学生も受験可能。実際に合格した児童もいます。

気象予報士とは、気象観測データに基づいて、気象予報ができる人のことじゃ!

メディアに出演して気象情報コーナーを担当する
テレビの「お天気コーナー」などで、天気予報や季節の話題などを伝えます。伝える内容は、気象データなどを分析して、コーナーが始まる数時間前から考えます。
生放送は、緊張しますね。
予報は正確に、豆知識は楽しく……。
緊急時は冷静に伝えることを心がけています!


環境保全・エネルギー安定供給のため、
気象情報の分析・予測をする
将来の気候変動を予測し、その影響を分析することで、環境を守ることに貢献しています。また、電気の安定供給のため、気温や日射量などを分析し、電力量の予測などをした気象情報を、企業に提供しています。
工場などを建設する前に、環境や生態系への影響を調査する気象予報士もいます。


気象災害から人命を守るため、自治体の手助けをする
気象情報によって人の命と財産を守ることも大切な使命です。土砂崩れや洪水といった気象災害の被害を少なくするために、自治体に気象情報を提供したり、説明したりしています。


A市の◯◯地区の、2時間後の大雨の危険度は……。

気象情報をつくり、メディアなどに提供する
テレビで映す天気図やキャスターが読む天気原稿など、気象情報に関する画像や文章をつくり、提供します。最近はお天気アプリのように、新しいメディア向けの情報提供も増えています。

花粉情報の場合、予測のために事前に花芽調査に行くことも。

▲実況天気図

▲気象衛星画像

▲実況天気
気象情報のデータの元となる
「JWA(ジェイダブリューエー)統合気象予測」とは?
日本気象協会の気象予報士が活用している気象情報は、「JWA統合気象予測」と呼ばれます。特徴は、日本気象協会独自の予測モデルである「SYNFOS(シンフォス)」をはじめ、国内外のさまざまな気象予測モデルを利用して、統合していることです。各モデルの予測精度に応じた統合処理を行うことにより、精度の高い予測を算出します。これにより予測傾向が大きく変動せず安定した気象予測を高頻度に提供します。2週間先までの1kmメッシュの高解像度な気象予測です。その精度はとても高く、適中率は気象庁の予測を上回っています。

JWA統合気象予測
たくさんのデータを集めて精度を高めているんだね!

気象情報はテレビや新聞、SNS(エスエヌエス)などでも発信される「キラーコンテンツ」
一般財団法人日本気象協会 メディア・コンシューマ事業部
メディア事業課 小野寺 那智さん
多くの人たちは毎日の天気予報をはじめ、花粉や桜の開花といった季節情報、洗濯指数のような生活に密着した指数情報、あるいは災害につながる気象現象の緊急なお知らせなどの気象情報に、絶えず関心を寄せています。これらの気象情報はテレビや新聞、街中にある電子看板(デジタルサイネージ)、SNSなど多くのメディアから発信され、まさにキラーコンテンツ的存在と言えます。
私たちはこれらのコンテンツを提供するにあたって、気象予報士ならではの視点から、人々の目に留まりやすく過不足のない「見せ方」「伝え方」を常に研究しています。そして、メディアごとのコンテンツの改修や改良、動画作成など、幅広い業務に取り組んでいます。
多くのシーンで活用される気象情報だからこそ、「見せ方」も大切です。
