セメントがじつはどんなものか、なんの役に立っているのか、実際には知らない人もいると思います。そんなセメントのことをUBE三菱セメントに聞きました。
- セメントをつくる仕事
- 社会のインフラを支える仕事
- 廃棄物を有効活用する仕事
セメントはコンクリートを作る材料!
だから世界中で役に立っているよ。
セメント+水+砂+砂利=コンクリート!
セメントはいろんなところで使われている!
私たちの社会では、ビルやトンネル、道路、橋などのさまざまなものにコンクリートが使われています。そのコンクリートの材料のひとつがセメントです。セメントはサラサラとした灰色の粉で、水とまぜると固まる性質があります。
セメントは水とまぜると固まる。
その性質によって材料と材料をくっつけるんじゃ!
セメントに水と砂と砂利をまぜ合わせて、時間がたつとかたく固まる。それがコンクリートだ。
接着剤のような役割なんだポン!
セメントのおもな原料は石灰石。100%国産だよ!
セメントの主な原料になるものは石灰石です。日本では良質な石灰石がたくさん採れるので、石灰石は100%国産です。石灰石の産地にはセメント会社が数多くあります。
セメントには石灰石のほか、粘土・けい石・鉄原料などが必要ですが、現在、それらの原料の一部は、廃棄物や他の産業からの副産物に置きかえられ、有効活用されています。
▲福岡県の有名な「カルスト台地」。平尾台のUBE三菱セメント東谷鉱山(ひがしたにこうざん)
雨水や地下水によって石灰岩などが浸食されてできた台地を「カルスト台地」というよ。
セメントは巨大な工場で製造される!
セメントの原料が集まったら、工場でセメントを製造します。セメントの製造には大きく3つの工程があります。
原料工程
セメントの原料を乾燥させてまぜ合わせ、細かく砕いていく。
焼成工程
細かく砕いた原料を約1450℃の高温で焼いてクリンカというセメントのもとをつくり、急速に冷やす。
仕上げ工程
クリンカに石膏(せっこう)をまぜて粉になるまで細かく砕いて、セメントが完成する!
▲UBE三菱セメントの九州工場。年間製造能力はおよそ630万t。日本最大の製造能力をほこる
全長12.3kmのベルトコンベヤーで、東谷鉱山から石灰石が運ばれてくる。
プレヒーター(余熱装置)。高さ約80m。原料を上から投入して、加熱しながら下のロータリーキルンへと移していく。
ロータリーキルン。長さ約90m。ここで原料は約1450℃まで加熱され、クリンカができる。
完成したセメントは船などで日本国内に加えて、海外にも運ばれていく。
5本のロータリーキルンと5基のプレヒーターがあるのは日本でここだけ!
環境にやさしい!
じつはセメント工場は、廃棄物の有効活用で大活躍している!
セメント工場は廃棄物を受け入れて、それを原料として再利用したり、約1450℃の高温で焼く熱エネルギーとして使ったりしています。セメント産業全体で1年間に受け入れている廃棄物の量は約2500万t。東京ドーム約15個分(※)に相当する量です。大雨や地震などで発生した災害廃棄物も受け入れています。
※廃棄物・副産物等の容積換算試算値(2021年度実績) 約1900万㎥から算出
セメント工場で受け入れているおもな廃棄物
セメントが私たちの暮らしを守っています!
UBE三菱セメント株式会社 営業本部 営業部
営業担当部 本松冬妃さん
セメントは道路やトンネル・建物などさまざまなものに姿を変え、私たちの日常生活を守っています。加えて、製造時に原料や熱エネルギーの代替として廃棄物を活用するなど、循環型社会の構築にも貢献しています。「自社の製品が人々の生命・財産を守り、社会の暮らしの中で欠かせないものになる」と考えると、とてもワクワクしませんか? UBE三菱セメントでは、地球と人々の持続可能な未来を、世代を超えて守りつづけることを使命としています。
セメントはみんなの役に立っています。