飛行機に乗る時、機内に持ち込めないものがいろいろ定められています。それはみんなの安全を守るためです。飛行機や空港の安全対策について成田空港に聞いてみました。
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ホント。レトルトカレーは100mL(g)より多いため、国際線の機内持ち込み手荷物には持ち込めないよ。
海外へ行く飛行機の国際線では、機内持ち込み手荷物で液体物の持ち込みは100mL(g)以下に制限されています。水やお茶などの液体物に限らず、レトルトカレー、プリン、ゼリーなども100mL(g)を超えたものは持ち込めません。
(※国内線は持ち込める液体物の量に制限はありません)
液体爆弾を持ち込ませないため、液体物の制限があるんだ。
でも、小分けにすれば持ち込めるんだポン!
液体物を持ち込みたい時は、100mL(g)以下に小分けして、1L以下のジッパーの付いた透明な袋(縦・横20㎝以下)に入れればOK(オーケー)。
(※袋の持ち込みは1人につき1つのみです)
100mL(g)以上の液体物はスーツケースに入れてチェックインカウンターで預ける。
空の旅の安全を守る保安検査!
飛行機に乗る前、乗客はかならず保安検査を受ける必要があります。テロやハイジャック、万が一の事故などを防ぐため、危険物が持ち込まれていないかチェックしています。
乗客自身と機内持ち込み手荷物に対する検査
成田空港の「スマートセキュリティレーン」
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1
乗客は手荷物をトレーの上に出す。
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カーディガン、パーカー、ジャケットなどの上着、ブーツなどくるぶしまで隠すようなくつは脱いでトレーに置く。
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3
トレーは自動で流れていく。
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X(エックス)線検査装置で機内持ち込み手荷物に危険物が含まれていないかチェックする。
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5
その間、乗客はボディスキャナーでチェックを受ける。
ボディスキャナー▲金属物の探知のほか、ポケットのふくらみなど、金属物以外のチェックもできる。
上着もブーツも脱いでチェック!
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6
チェックでOKだった手荷物は乗客の手元へ流れる。
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検査員の再チェックが必要になった手荷物は奥に流れる。
預けられた大きな荷物に対する検査
預入手荷物検査
▲1つひとつの荷物を、検査員が画像検査で確認したり、爆発物検査装置(EDS[イーディーエス])を通して検査したりする。
適切かつスムーズな検査が大切じゃ!
もっとある! 成田空港の安全を守る仕事!
成田空港では乗客や、空港を訪れるみんなの安全を守るための仕事が他にもたくさんあります。人の手だけではなく、ロボットや犬の能力なども活かして、消防・警備などが行われています。
成田空港の消防隊
成田空港には24時間体制で消防隊が待機している。常に飛行機の離着陸をモニターや無線などで監視して、いつでも緊急出動できるように備えている。
▲化学消防車。巨大な航空機に対して消火活動を行えるよう、80m先まで放水できる
▲消防指揮車。成田空港には計16台の消火救難車両が配備されている
セキュリティロボット「cocobo(ココボ)」
カメラやセンサーの情報をAI(エーアイ)で判断し、自動で走行する警備ロボット。空港内を巡回して異常を検知すると、防災センターに映像などを送信。警備員と連携して対応する。
cocoboは警備会社のセコム株式会社が開発したロボット
爆発物探知犬「NAA K9(エヌエーエー ケーナイン)」
「NAA K9」は成田空港の社員(ハンドラー)と行動を共にする爆発物探知犬のこと。空港の施設やターミナル、駐車場などを巡回し、犬の優れた嗅覚によって爆発物を探知する。
ハンドラー(訓練士)と息を合わせて、いろいろなところを巡回する
AIの技術も犬の能力もすごい!
お客様の安全、空港の安全を守るのが私たちの使命です!
成田国際空港株式会社
保安警備部 齋藤 広之新さん
成田空港は日本の空の玄関口として、日々多くのお客様にご利用いただいています。お客様が無事に目的地まで到着するために何よりも大切なことは「安全」です。ひとたび事件やハイジャックが起きると、お客様の安全が脅かされるだけでなく、日本や航空業界の安全性への信頼も揺らいでしまいます。
今後も保安検査会社や警備会社をはじめとする多くの関係者とともに、成田空港の安全を守っていきます!
安全を守ることが私たちの仕事です!