鑑定士は、お宝をどうやって見極めているの?

おしごと年鑑 身近な生活につながるお仕事 2024年度
株式会社エコリング

宝石から着せ替え人形まで、みんなの家にも「お宝」が眠っているかもしれません。そんなお宝の価値を見極める鑑定士の仕事について、エコリングに教えてもらいました。

  • 鑑定士の仕事
  • リユースの仕事
  • 世界とつながる仕事

鑑定士は、五感をフルに活用して、ものの価値を見極めているよ。

鑑定士の仕事を見てみよう!

鑑定士は、ものの価値を見極め、次に使う人への架け橋となる仕事です。お宝を見極めるためには知識と経験が大切ですが、ものをじっくり観察したり、触って感触や重さを確かめたりといった「五感」もフル活用しています。

お客様の持ちものの価値を判定するのが鑑定士の仕事の基本です。

鑑定士

鑑定士は、買取店や骨董店などに持ち込まれたものを鑑定して価値を見極める。その際、お客さんとのコミュニケーションも大切。

宝石やブランド品は、本物かどうかをしっかり調べます!

鑑定士

傷や汚れがないか、ルーペなどの道具を使って、しっかり調べる。個人の家や、骨董品が集まったマーケットへ出向くときも、鑑定道具を持っていく。

触ったときに出る音も、ものの本質を知る手がかりになります。

鑑定士

鑑定士は、国籍や性別を問わない。海外で活動する鑑定士も多く、日本のお宝を海外で販売したり、海外のお宝を日本に送ったりしている。

見極めるには、ものを「見て、触って、嗅いで、聞く」のじゃ!

ドングリーン
いろいろな鑑定道具
ルーペ

ルーペ

◀︎ものを拡大して細かい部分まで見る。鑑定士は数種類を使い分けて、見極めていく。自分愛用の「マイルーペ」を持っていることが多い

ダイヤモンドゲージ

ダイヤモンドゲージ

◀︎宝石の大きさを確認する。宝石を鑑定するときの必需品

ブラックライト

ブラックライト

◀︎これで宝石、高級時計、バッグなどを照らして、そのもの独自の反応や状態をチェックする。通常では見えないものが見えてくるライト

メジャー(測り)

メジャー(測り)

◀︎サイズによって価値は大きく変わる。たとえ1cmでもサイズの誤差がないようにメジャーでしっかり測る

電子天秤

電子天秤

◀︎ものの重さを正しく測定。都道府県の定期検査を受けたものしか認められない

鑑定士が教える! お宝の見極めポイント

ダイヤモンド

きれいなダイヤモンド

きれいなダイヤモンド

◀︎重さ(カラット)・色(カラー)・きれいさ(クラリティ)・形(カット)の4つの基準を見極める。

◀︎天然か人工か、ルーペなどで調べる。

傷のあるダイヤモンド

傷のあるダイヤモンド

◀︎大きさが一緒でも、大きな傷があるダイヤモンド(左の写真)は、価値が100万円以上変わることもある

金のアクセサリー

金のアクセサリー

見た目が金色でもメッキ(塗装)加工されていたり、ピンク色や白色でも本当の金のこともある。刻印などを見て、慎重に鑑定する。

ブランド品

重さ、におい、さわったときに出る音なども確認して、本物かどうかを見極める。

ブランド品

ロゴの状態(大きさ・バランス・印字の質)などをチェック。

スニーカー

スニーカー

世界中で根強い人気がある一方でニセモノも多い。サイズによって価値が変わる。

着せ替え人形

つくられた年代・製作者(メーカー)・ついているタグなどを見て、本物かどうか見極める。

着せ替え人形

ついているタグには生産国(Made in Japan/メイド イン ジャパン)などの情報が満載。見極めポイントになる。

掛け軸

軸先(掛け軸の両端)の素材やデザインで、日本製か中国製かを見極める。中国製は高値になることが多い。

掛け軸
海外でリユースすればお宝に

エコリングで買い取りしたものの中には、日本ではあまり必要とされていなくても海外で人気のものがあります。こうしたものを必要な場所に届けてリユースすれば、不用品は「お宝」に変身します。

海外でリユース

▲︎日本ではさほどでもないが、海外で人気が高いリユース品に、日本人形がある。キミの家で眠っている日本人形、もしかしたら思わぬ「お宝」かも?

タイの小学校へ「お宝」を寄付するボランティア

▲︎エコリングでは、タイの小学校へ「お宝」を寄付するボランティアや研修を行っている

世界のどこかで誰かが、「お宝」を待っているんだね!

ミナ

鑑定士は、不要なものを必要とする人へと渡すお役に立っています!

答えてくれた人

株式会社エコリング 鑑定士 前田莉佳さん(左) 藤岡優介さん(右)

答えてくれた人

お客様は、不要になったものを誰かに使ってほしいと思って来店されます。鑑定士は、そのものを適切に鑑定して、次に使う人へとお渡しします。このように誰かのお役に立てていることは、鑑定士のやりがいですね。鑑定士になるとものの価値がわかるので、生活にも役立ちますよ!

私は洋服が好きで、そこからブランド品へと興味が広がり、鑑定士になりました。一人前の鑑定士になるため、私はとにかくものをよく見て触り、お宝を見極める「鑑定の感覚」を頭と体に染み込ませていきました。

答えてくれた人