ポテトチップスの新商品ってどうやってつくるの?

おしごと年鑑 食べたり飲んだりに関わるお仕事 2024年度
株式会社湖池屋

みんな大好きなポテトチップス。近ごろは味や形など種類が豊富だけど、どうやって作られてみんなの元へ届くのかな? ポテトチップスの量産に成功した湖池屋に、聞きました。

  • お菓子の仕事
  • 商品開発の仕事
  • 環境にやさしい仕事

じゃがいも作りから、商品開発、工場での製造、営業・宣伝まで、多くの人が関わっているよ!

原料調達

日本全国のさまざまな産地から、商品に適したじゃがいもの品種を調達します。
日本全国のさまざまな産地から、商品に適したじゃがいもの品種を調達します。
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原料調達のポイント

国産じゃがいも100%にこだわり

湖池屋では、創業以来日本国内で製造するポテトチップスには国産じゃがいもを100%使用しています。じゃがいもの収穫は、春先の九州産から始まり、桜前線のように収穫時期と場所が移動します。最も多く使われるのは、北海道のじゃがいも。収穫後は一定の温度を保った倉庫で保存され、冬の間もポテトチップスをつくり続けることができます。

季節や産地によってじゃがいもに含まれる水分量やでんぷんの量も変わるので、工場ではその日ごとに、揚げる温度や時間を調整して、同じ品質を保ちます。

湖池屋スタッフ

マーケティング

アンケート調査やこれまでの売れ行き、世の中のトレンド分析などをもとに、どんなポテトチップスを作るのかアイデアを出します。
アンケート調査やこれまでの売れ行き、世の中のトレンド分析などをもとに、どんなポテトチップスを作るのかアイデアを出します。

商品開発

▲企画アイデア実現のために、何度も試作を繰り返しながら、調味料(フレーバー)の配合や、製造方法を考えます。
企画アイデア実現のために、何度も試作を繰り返しながら、調味料(フレーバー)の配合や、製造方法を考えます。
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商品開発のポイント

じゃがいもに合うおいしさを日々研究!

じゃがいもは、切り方や揚げ方、合わせる食材によって風味や食感、味わいが変わります。例えば、少し厚めにスライスすれば、じゃがいもの味が強く出て、より素材の旨みを楽しめます。スティック状にすると、面積に対してフレーバーがのる割合が増えるので、塩味や辛味などを強く出せます。じゃがいもに合うおいしさ(旨みや食感など)を日々研究しています。

PURE POTATO じゃがいも心地 & カラムーチョ

製造・物流

各地の工場でじゃがいもを洗い、皮をむき、スライスし、油で揚げて味付け。
湖池屋スタッフ

1年間に5億袋近くのポテトチップスがつくられているよ。

各地の工場でじゃがいもを洗い、皮をむき、スライスし、油で揚げて味付け。さまざまな確認や検査に合格した安心な商品が、全国のお店へと運ばれていきます。

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製造のポイント

環境を考慮した取り組み

湖池屋は、環境を守るための持続的な取り組みに力を入れています。地球温暖化の原因のCO2(シーオーツー)排出量を減らすため、工場や事業所で省エネ対策を進めたり、灯油から都市ガス・天然ガスへ転換したりしています。

ポテトチップスを製造するときに出る廃棄物もできる限り再生利用しています。例えば、じゃがいもの洗浄で出る汚でいを乾燥させて培養土(ばいようど)に、スライスしたじゃがいもの洗浄で出るでんぷんを養魚の飼料にするなど。食品廃棄物の再生率は98%にも及びます。

環境を考慮した取り組み

営業・宣伝

営業担当者が販売店と商談をしたり、店頭の陳列を工夫したり、宣伝担当者はCM(シーエム)やSNS(エスエヌエス)を活用するなど、商品の魅力を多くの人に伝えます。
営業担当者が販売店と商談をしたり、店頭の陳列を工夫したり、宣伝担当者はCM(シーエム)やSNS(エスエヌエス)を活用するなど、商品の魅力を多くの人に伝えます。

こんなにたくさんの人が関わっているんだね!

ジュン
ポテトチップス誕生物語

1960年代当初、まだポテトチップスは一般的なスナック菓子ではなく、手作りが主流の珍しいものでした。湖池屋を創業した小池和夫は飲食店で食べたポテトチップスに感動し、多くの人に広めたいと開発をスタート。

小池和夫

原料、製造方法、味付けなど試行錯誤を繰り返しました。当時海外でポテトチップスは「塩味」が主流。国産だからこそ日本人に合う味にしたいと、さらに工夫を重ね、1962年に完成したのが「湖池屋ポテトチップスのり塩」です。その後、1967年に工場での量産化に成功。今では、ポテトチップスは誰もが知っている定番のスナック菓子になりました。

食べてくれた人の素敵な思い出の一部になれるように!

答えてくれた人

株式会社湖池屋 マーケティング本部
R&D本部 プロダクト開発部 第1課 課長 宮地 彩さん

商品開発で大切にしているのは、食べてくれた人の素敵な思い出の一部になれたらという思いです。何か嫌なことがあって一人で食べるときも、食べることで笑顔になれるように。お友達や家族と食べるときは「おいしいね!」の花が咲くように……味わいのひとときが、素敵な思い出の1ページになってくれればと願いを込めています。
商品の味つくりでは、パッケージがない状態でも一口食べて何味か分かるように、味の再現性を高めることを心がけています。さらに、たくさん食べてもまた食べたいと思ってもらえるように味の濃さを調整したり、心を(おなかを?)鷲づかみにするひとクセを加えたり、食べる人を飽きさせない工夫もしています。

家族や友達の「これ美味しい!」「買ったよ!」の言葉が励みになります。

答えてくれた人