みんなが思いついた発明やデザイン、マークなどを守る権利のことを「知的財産権」といいます。この権利を守ったり、活用したりするのをサポートする弁理士の仕事について、日本弁理士会に教えてもらいました。
- 権利を守る仕事
- 大事な書類づくりの仕事
- 資格がいる仕事
弁理士は知的財産権のスペシャリスト(専門家)! きみたちの思いついた発明などが他の人にマネされないよう、専門的な知識でサポートするよ。
お店で売っている商品には、いろんな企業が一生懸命考えた発明やデザインが詰まっているんだ。そんな大切な発明等を他の人にマネされるのは困るよね。弁理士は、発明等を「マネしないで!」と言うためのお手伝いをするお仕事をしているよ。
身近にある「知的財産権」を守る弁理士に注目!
「特許権」以外の知的財産権とは?
知的財産とは、人の知的な活動によって生み出されたアイデアや創作物のこと。知的財産権には、上のマンガの「特許権」のほかに「意匠権(いしょうけん)」「商標権」などがあります。これらの権利を取るのも弁理士がサポートしてくれます。
意匠権
「車」「洋服」「かばん」など、
いろいろな「もの」のデザイン(意匠)を守る!
ロボット掃除機 ルンバ
- アイロボット株式会社
- 意匠登録第1553641号
- 意匠登録第1553884号など
家庭用ロボットで世界でトップメーカーのアメリカ・アイロボットが2002年に世界同時発売したロボット掃除機。搭載されたカメラや多彩なセンサーなどがゴミを発見し、回収してくれる。
商標権
商品やサービスにつける
「マーク」や「ネーミング」を守る
熱さまシート
- 小林製薬株式会社
- 商標登録第3201859号
- 商標登録第3268969号など
1994年に発売。額に貼りつけて熱を冷ます画期的な商品。発熱時、氷嚢(ひょうのう)や濡れタオルを額に置くとずれてしまう悩みを消費者アンケートから拾い上げて誕生した。
法律と技術、両方に詳しい弁理士にどうやったらなれるの?
弁理士は国家資格です。国家試験に合格すれば、弁理士になる資格が得られます。合格率は約6~9%と超難関。試験は年1回、1次から3次試験まであります。
弁理士試験には年齢・国籍・学歴などの制限がないから、誰でも受験できるんだね!
アイデアやマークをどのように使ったら輝くかまでを考えるお仕事です
弁理士 瀧澤匡則さん
皆さんが好きなゲームやお菓子にも、たくさんの特許権や意匠権、商標権があります。これらは、権利を持っている人だけが商品を作ったり売ったりできるとても大切な権利です。弁理士は、商品がどのように使われるのか、どのように売られるのかをよく考えて、権利を取るための書類を作ります。
世の中には新しいアイデアが次々出てきますので、こうしたことに興味を持てる人が弁理士に向いているといえます。また、権利を取ったり、取った権利をどのように使っていくかをお客様と一緒に考えたりする機会が多いので、人とコミュニケーションをとることが好きというのも大切な要素です。
自分が関わった商品を街中で見ると、とてもうれしい気持ちになります。