恐竜みたいな形の橋があるのを知っていますか? 東京湾を見渡せる「東京ゲートブリッジ」です。いろいろな橋をたくさんつくってきた川田工業に、東京ゲートブリッジがどのようにつくられたのかを教えてもらいました。
- 橋をつくる仕事
- インフラを整備する仕事
- 大きなものをつくる仕事
スチール(鋼材)でつくった部材を地上で組み立てたあと、船にのせて運び、大きなクレーン船で架設してつくりました。
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ミッション1
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橋の下を大きな船が通れるように、高さを54.6m以上にすること。
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ミッション2
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橋が飛行機の離着陸を邪魔しないように、高さを98.1m以下にすること。
難しい2つのミッションをクリアして、どうやってつくったのか見てみるのじゃ!
東京ゲートブリッジのつくりかた
工場
❶設計図の作製
橋の設計を行い、これをもとに図面をつくります。
教えて!
何枚図面をつくったの?
ポスターくらいの大きい図面を2000枚もつくりました。
❷部材の組み立て・溶接
鋼板を切断して組み立てた後、溶接で部材をつなげます。
ミリメートル単位の精度で部材を組み立てます。工場の建物の中で、大きくて重たい部材を組み立てるのは、とても大変なんだよ。
❸部材の塗装
部材へ塗料をぬり、色をつけます。
教えて!
塗装をするのはどうして?
部材がさびてボロボロにならないように保護します。色は橋が景色にマッチするように選びます。
現場
❹地組み
工場から運ばれてきた部材を、架設現場のそばの地上で組み立てます。
全長約220mの大きなブロックを精度よく組み立てるのは、難しいんだよ。
❺海上輸送・架設
地組みした大きなブロックを、船で架設現場に運びます。
船で運んだブロックをクレーン船で架設します。
大きなブロックを持ち上げるために、海の上でクレーン船3隻が力を合わせたんだ。
❻ブロックの接合
ブロックをボルトや溶接でつなげた後、塗装します。
教えて!
重さはどれくらい?
なんと、2万トンもあります。
橋の安全を守り続けるために! 新技術が続々
ロボットを離れた場所から操作して、溶接や塗装の品質検査を行います。また、橋の点検にはドローンを使い、撮影した画像をもとに、AI(エーアイ)が橋の状態を診断します。
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新技術❶
ロボットによる溶接の検査
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新技術❷
ロボットによる塗装の検査
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新技術❸
ドローンによる橋の点検
橋の安全を守るために、ロボットも活躍しているんだポン!
恐竜の形にはヒミツがあります
川田工業株式会社 橋梁事業部
技術統括部の皆さん
東京ゲートブリッジは、どうしてこの形になったと思いますか? 答えは、近くに羽田空港と東京港があるからです。この条件により、私たちには2つのミッションが与えられました。
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ミッション1
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橋の下を大きな船が通れるように、高さを54.6m以上にすること。
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ミッション2
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橋が飛行機の離着陸を邪魔しないように、高さを98.1m以下にすること。
この両方をクリアするために、東京ゲートブリッジはちょっと変わった形になりました。そして、三角形を組み合わせた「トラス構造」にすることで、橋にかかる力を分散させて強い橋にしました。これらが、恐竜みたいな形になった理由です。
このような海にかかる橋以外にも、谷や川、道路の上を渡る橋もあり、それぞれの場所に合わせて橋の形や材料などを工夫しているのです。
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皆さんも身近にある橋がどんな形をしているか、よく観察してみてくださいね。