線路の下には「敷石(しきいし)」という、大きさがほとんど同じ石がたくさん敷かれています。敷石は、どんなところでどうやって作られているのでしょうか? 古河機械金属に教えてもらいました。
- 線路をつくる仕事
- 巨大な機械を操る仕事
- インフラを整備する仕事
ドリルやクラッシャで硬い岩を砕いて線路の敷石を作っているよ!
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1山の岩盤を砕く
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2岩石を砕く
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3砕石製造工場へ
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4敷石が完成!
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迫力満点の油圧クローラドリルが
山の岩盤を砕くのに大活躍!
線路の敷石を作るのに、まず行うのが砕石場(さいせきじょう)の岩盤の発破です。発破とは、火薬をしかけて爆破すること。そこで大活躍するのが「油圧クローラドリル」です。油圧クローラドリルが岩盤に毎分約150回転、約3000回の打撃をあたえ、ロッドを継ぎ足して孔(あな)を掘ります。こうしてできた複数の孔に火薬をつめて発破することで岩盤を砕きます。
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油圧ブレーカで岩石を砕く
次に登場するのは、発破して砕いた大きな岩石を割るための「油圧ブレーカ」です。油圧ショベルにつけて使います。油圧ブレーカで叩いて適正な大きさになるまで割った岩石は、大型ダンプトラックで砕石製造工場に運ばれていきます。
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砕石製造工場
ここでは砕石場で採掘された岩石を繰り返し砕き、敷石に適した大きさ(2~6cm)になった岩石を選別します。
ジョークラッシャ
岩石を砕く
はじめに、岩石は「ジョークラッシャ」と呼ばれる機械に投入され、くるみ割りのような強い力で砕かれます。
スクリーン
同じ大きさの石に分ける
ジョークラッシャで砕かれた岩石は、大きさがさまざまです。そこで、「スクリーン」と呼ばれる機械で大きさ別にふるい分けられます。
コーンクラッシャ
さらに細かく砕く
スクリーンでふるい分けられた岩石は、「コーンクラッシャ」と呼ばれる機械で、すり鉢のような方法でさらに細かく砕かれます。
動画を見てみよう!
砕石製造工場の機械がどのように動いているのかがよくわかるよ!
YouTube(ユーチューブ)動画「社会基盤を支える古河機械金属インフラ編」では、クラッシャや油圧クローラドリル、油圧ブレーカなど、ここで紹介した製品の動いている姿が見られます!
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ジョークラッシャ
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スクリーン
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コーンクラッシャ
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敷石が完成!
砕石製造工場で砕かれた岩石のうち、荷重(かじゅう)を分散しやすい大きさである2~6cmの石だけが線路の敷石になります。このようにして作られた敷石が、線路と列車を支えているのです。
線路の敷石は2~6cmが最適なんだね!
なんで線路には石が敷かれているの?
線路の敷石は、線路のレールなどへの列車からの衝撃をやわらげるクッションの役割を果たします。さらに、敷石には、騒音や振動を軽減したり、列車の走行を安定させたりする効果もあります。コンクリートに線路を固定することが多い地下鉄や新幹線などでも、騒音と振動を抑える必要がある場所では、敷石が使われます。ほかにも水はけをよくする、雑草が生えるのを防ぐなど、敷石にはさまざまな役割があります。
見えないところで社会基盤を支えています
古河機械金属株式会社
経営企画部 広報・IR(アイアール)課 中山 加奈子さん
砕石は建物や道路などあらゆる構造物に必要なコンクリート原料にも使われており、さまざまなインフラ整備に欠かせません。古河機械金属グループの製品や技術は、このほかにも、土木・建築現場やトンネル工事などで活躍しており、皆さんの見えないところで社会基盤を支えています。
古河機械金属グループは、便利で豊かな生活を実現し、安心・安全な社会を守るために、これからも製品や技術の進化を続けていきます。
敷石を見た際には、古河機械金属の製品が活躍していることを思い出してくれたらうれしいです!