おいしそうなバナナやブドウなどの果物が、1年中スーパーに並んでいます。では、季節を問わずおいしい果物を食べることができるのはなぜでしょう? ユニフルーティージャパンに教えてもらいました。
- 果物の輸入の仕事
- 商品開発の仕事
- 果物を広める仕事
世界各地から旬の時期に果物を輸入することで、1年中おいしい果物が食べられるんだ。
国別、地域別に時期をずらす工夫
ブドウの場合
かつて果物は旬を過ぎると手に入りませんでしたが、輸入によって旬のおいしい果物を長い期間食べられるようになりました。例えば、国産は8月から10月が旬のブドウ。ユニフルーティーでは年初のチリ産からはじまり、初夏はメキシコ、その後アメリカと産地をリレーすることで通年販売できるよう工夫しています。
●ブドウの販売スケジュール
季節によって輸入先の国や地域を変えることで、常においしい果物が食べられます。
●チリ国内でも時期によって産地が変わる
▲ 南北に長いチリでは国内でも地域によってブドウの旬が異なります。旬の時期に合わせて、アタカマ州から収穫がスタートし、産地が南下していきます
産地国が消費者に伝わる宣伝も
キウイの場合
キウイもまたジョージアやアメリカ、チリなど世界各地から時期をずらして輸入。年間を通じて旬のキウイが店頭に並びます。ユニフルーティーのキウイは産地や品種がひと目でわかるようパッケージが工夫され、消費者が選びやすくなっています。
どこの国かわかりやすく売られてるね!
熱帯地域から輸入されるバナナは1年中が旬なんだ
日本で食べられているバナナのほとんどが輸入品。バナナは熱帯で育つ植物なので、日本では九州や沖縄などほんの一部の地域でしか栽培していません。1年中暖かなフィリピンやエクアドル、メキシコといった熱帯や亜熱帯地域で栽培され、日本に輸出しています。だから「旬」はなく、いつでもおいしいバナナを食べられるわけです。
一年を通して冷蔵船で輸入されている!
日本が輸入しているバナナは年間約100万t。そのうち約8割がフィリピン産です。バナナの産地はいずれも赤道に近い暖かな地域(下図参照)。ユニフルーティーではフィリピンの自社農園でバナナを栽培しています。取れたバナナはまだ青い状態で温度管理をした船で輸出。日本で熟成させて食べごろになってから店頭に並びます。
●日本に輸入されているバナナの主な生産地
一年中おいしいバナナが食べられるポン!
「バナナの木」ではなく「バナナの草」だった!?
2〜10mもの高い所に実がなるバナナ。実は幹に見える部分は茎で、「木」ではなく「草」に分類されます。一度収穫したら、その茎には二度とバナナは実りません。同じ株の根元から新しい芽が大きく成長するのです。
世界各地の旬の果物をお届けします
株式会社ユニフルーティー ジャパン
新規事業開発部シニアデパートメントマネージャー 馬場修一郎さん
日本に四季があり旬のおいしい果物があるように、世界各地から旬のおいしい果物を探して日本の食卓に届けるのが私たちの仕事です。バナナ、ブドウ、キウイ、オレンジ、ザクロ、スイカなどを輸入しています。品質はもちろん、お手頃な価格で買えることも大事ですし、海外から船で運ぶため日持ちしなければ扱えません。そうしたさまざまな条件をクリアしたおいしい果物をこれからもたくさんお届けしていきます。
ブドウはアメリカやチリ、レモンはトルコからも輸入しています。