世界中の人たちの生活に欠かせない、段ボール箱。その段ボール箱を作るには、どんな機械が使われているのかな。世界でヒットする製函機(せいかんき)を作る三菱重工機械システムに聞いてみたよ。
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1分間になんと400個の段ボール箱を生産する世界最速のマシンで作られているよ。
私たちは食べ物や工場で作られた製品など、さまざまなものを段ボール箱に詰めて運びます。生活にとても身近な段ボール箱ですが、実は60年以上にわたって技術が磨かれてきたマシンが活躍して作られています。どのように作られるのか見てみましょう。
段ボールは1+2 の
2つのマシンで作られる!
どちらも数億円!!
段ボール箱ができるまで
原紙
原紙はトイレットぺーパーのように紙が巻かれた状態になっています。
❶コルゲートマシン
段ボールシート
紙に熱を加えて波形にして、その紙の表と裏に他の紙を貼り合わせ、板のように丈夫な段ボールシートにします。
❷製函機(ボックスマシン)
段ボール箱が完成!
段ボールシートに印刷したり、折れ目や切り込みを入れたりして箱の形にします。
段ボール箱を作る製函機には工夫がいっぱい!
世界で大ヒット。その最速のヒミツは?
三菱重工機械システムの製函機(EVOL ※読み方はエボル)は、国内200台以上、また世界にも32カ国に400台以上輸出され、段ボール製造業界では大ヒットのマシンです。最高速度で、1分間に400個の段ボール箱を生産できますが、そこには、高速・大量生産のマシンがほしいという要望に応えた工夫があったのです。
製函機EVOLを横からみた図
生産量を通常の2倍にすることで、
大量生産のニーズに応える工夫!
通常は1枚の段ボールシートから、1個の段ボールを生産しますが、1枚のシートを入れて同時に2個を生産する装置を開発し、世界最速を実現しました。
ものすごいスピードで段ボール箱を生産する製函機の
様子が、動画で見られるよ。
日本と世界では段ボールに求めるものも違う!
海外と日本ではマシンに求められる機能が異なります。EVOLでは、海外からの高速・大量生産だけでなく、日本の要望に応えた開発もしています。工夫を重ねて機能を加えることで、世界で広く使われるヒット商品になるのです。
海外では高速・大量生産のニーズ
日本では多様な用途のために豊富な仕様へのニーズ
段ボールを通じて、生活を豊かにします!
三菱重工機械システム株式会社
印刷紙工機械事業本部 戎井翔紀さん(左)、見村英俊さん(右)
ひとくちに段ボール箱と言っても 、引っ越しに使われるような画一的なものだけでなく、中に入れる物や用途によって大きさ・形状・厚さなどが変わります。さまざまな段ボール箱を生産するお客様の知識と長年培ってきた当社の技術力を合わせて、世界最速マシン「EVOL」を開発することができました(戎井さん)。
お客様に購入していただいた製函機によって、段ボールが1個ずつ出来上がり、「前より品質がすごく良くなった」「良い機械だね」とほめていただいた時に、この仕事のやりがいを感じます。製函機や段ボールを通じて、人々の生活をより豊かにすることに貢献していきたいです(見村さん)。
技術の力で、皆さんの生活を支えています!