効率のよい土砂の搬送方法として、ベルトコンベヤが注目されています。いったい、どんなところで、どのようなベルトコンベヤが活躍しているのでしょうか?古河機械金属に教えてもらいました。
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- インフラを整備する仕事
- 復興を支える仕事
ベルトコンベヤを使うと、たくさんの土砂を効率よく運べるよ!
ベルトコンベヤで何ができるの?
ベルトコンベヤは、みんなの身近なところでも使われています。例えば回転寿司店では、おいしそうなお寿司がお皿にのって流れてきますよね?
それは、お皿の下でベルトコンベヤのベルトが動いているからです。他にも製造工場や運送会社、空港の手荷物受取所などさまざまな場所で、ベルトコンベヤが電気の力でものを運んでいます。
いろんなところで ベルトコンベヤが大活躍しているよ!
大規模な土木工事現場では、たくさんの土砂を掘り起こします。その土砂を運ぶのに一般的にはダンプトラックが使われますが、騒音や振動、交通渋滞、CO2(シーオーツー)排出、ドライバー不足など、さまざまな問題もあります。それらの問題を解消しようと、トンネルの掘削、河川の整備、防災工事、復興事業など、さまざまな場所でベルトコンベヤの活用が広まっています。
高速道路
高速道路などのトンネル工事現場では、大量の土砂をダンプトラックで運ぶと交通渋滞や騒音、排気ガスなど周辺環境に悪影響を及ぼす恐れも。ベルトコンベヤであれば、走行車線を維持したまま土砂を搬送できます。交通渋滞や事故を防ぎ、騒音、CO2等の削減にも貢献します。
住宅街
住宅街に近い工事現場では、ダンプトラックの排気ガスや粉じん、騒音等や安全性の確保が心配されます。そんなところでも、ベルトコンベヤなら大丈夫。土砂をベルトで袋状に包み込んで搬送できるタイプもあり、粉じんを発生させず安心・安全に、静かに運ぶことができます。
復興事業
東日本大震災の復興事業では、1日でも早い工事完了が求められました。そこで大活躍したのがベルトコンベヤです。岩手県陸前高田市の高台移転工事では、総延長約3㎞(キロメートル)にもなる長距離・大容量ベルトコンベヤで土砂を搬送。10t(トン)ダンプトラックの場合9年かかると言われていた土砂の搬送を、3分の1となる約3年に短縮できました。
ベルトコンベヤはいろんな場所で活躍しているんだね。
10tダンプトラック約4200台分の土砂をベルトコンベヤはたった8時間で搬送!!
横幅1.8m(メートル)、時速約11㎞(キロメートル)で動くベルトコンベヤは、8時間で2万5000m3(リューべ)の土砂を運べます。同じ量を10tダンプトラックで運ぶと約4200台が必要になり、1日で運搬したとすると約16.8tのCO2を排出します。一方、ベルトコンベヤは電動のためCO2をほぼ排出しません。ベルトコンベヤは効率的で環境にやさしい搬送方法なのです。
(岩手県陸前高田市の高台移転工事を例に、10tダンプトラック1台あたりの積載量を6m3、CO2排出量を約0.004t/日で算出)
実際に動いているベルトコンベヤを見てみよう!
岩手県陸前高田市の高台移転工事では、山を削り、土砂をベルトコンベヤで運んで低地をかさ上げしました。ベルトコンベヤが運んだ土砂の量は、東京ドーム約5個分(約600万m3)にも!この壮大なプロジェクトを動画でチェック!
新たな土砂搬送システムとしてベルトコンベヤが注目されています
古河機械金属グループ 古河産機システムズ(株)
コントラクタ本部 天児りかさん
トンネルなどの土木工事の際に出る大量の土砂を搬送するために、私たちのベルトコンベヤが活躍しています。
特に、密閉式吊下げ型コンベヤ「SICON®(ジーコン)」は、従来のダンプトラックでの運搬で問題視されている騒音・振動・排気ガスを大幅に低減するだけでなく、搬送物をベルトで袋状に密閉することで安全かつ環境に配慮した搬送が可能です。また、通常では搬送困難な場所や長距離でも、省スペースかつ自由自在な搬送ラインを設計し、短時間で土砂を搬送できます。この技術により、新たな土砂搬送システムとして注目され、採用、相談件数も増えています。
これからも私たちは安心・安全、環境にやさしいベルトコンベヤを強みに、関係者の皆さんと一緒に走り続けていきます。
▲SICON®
豊富な実績や経験を生かしお客さまのニーズに合わせて提案していきます。