ビルや橋など大きな建造物をつくるだけでなく、緑化や環境の保全・再生に取り組んでいる建設会社があります。鹿島建設に緑の街づくりについて聞いてみました。
- 建設の仕事
- 街づくりの仕事
- 緑を守る仕事
地球環境を守り、豊かな環境を次世代につなげていくために、緑を活かした設計や施工が大切だよ。
建設会社は、マンションや病院、学校、橋や道路など、さまざまな工事を行っています。鹿島建設はそれだけではなく、緑地環境を創造しているグループ会社のかたばみ興業やランドスケープデザインと協力して120年前から山林を持ち育てています。長年整備に取り組んできた山林は、今では日本全国5500ヘクタール以上に広がり、そのノウハウをもとに緑を活かした街づくりや豊かな自然環境を守る活動も行っています。どんなことをしているのか、GREEN KAJIMAの取り組みを見てみましょう!
このロゴマーク(4つの▲)は、鹿島グループの緑に関する活動「GREEN KAJIMAの知る・活かす・造る・育む」を表しています。
知る
調査分析から、環境を知る!
山林の細かい調査分析から、その土地にあった緑地環境を知る活動をしています。「遅野井川(おそのいがわ)親水施設」では、小学生からの要望で地域生態を再生しました。
▲「遅野井川親水施設」(東京都杉並区)
活かす
緑地環境を、設計する!
自然を活かしながら、安全安心で快適な緑地環境を設計しています。例えば、利用する人が自然とのつながりを感じられる心地よいオフィスや建物の設計を行っています。
▲緑を取り入れた次世代オフィス「The GEAR」(シンガポール)
育む
緑地環境を育み、
次の世代につなげる!
つくった緑地環境を良好に維持します。里山に設置された廃棄物処分場に、小学生が生き物と触れ合う場や住民の憩いの場を整備しました。
▲「エコアくまもと」のホタルビオトープ(熊本県玉名郡)
造る
緑地環境を、造る!
森林の循環利用にも取り組んでいます。建物にある広場に歴史ある樹齢200年の大ケヤキを植えました。
▲大ケヤキの移植をした「日本橋室町三井タワーCOREDO(コレド)室町テラス」(東京都中央区)
緑を活かした建物や、緑を守る
仕事の例を見てみよう
公園の環境を活かしたビルづくり
日比谷公園のとなりに連続するように造った、緑を活かした建物です。6階から9階まで階段状に庭園の屋上テラスを設計しました。強風や乾燥などの厳しい環境に植物が耐えられるように、設計が工夫されています。
▲東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区) 写真 FOTOTECA
▲近くの公園とのつながりを重視して、緑を活かした設計を行いました。
「樹木医」が守る街路樹
街路樹のある道路の安全を守るために、樹木医が活躍しています。倒れそうな木がないか樹木医が1本1本診断し、カルテに記録。健康がすぐれない木があれば、土壌改良や伐採、植え替えを提案するなどして、美しい街路樹を守っています。
▲木の状態を診断する樹木医
▲表参道ケヤキ並木(東京都渋谷区)
緑がある環境って気持ちが安らぐ~。動物や昆虫のすみかにもなるポン!
温室効果ガス、実質ゼロ
にするために
地球温暖化をこれ以上加速させないために、2050年までに二酸化炭素などの温室効果ガスを実質ゼロにする目標を明記した法律が日本で成立しました。そのためには、温室効果ガスの排出量を減らすだけでなく、空気中の温室効果ガスをできるだけ吸収することが必要です。森林は二酸化炭素を吸収するので、「実質ゼロ」の目標達成への貢献が期待されています。
これからも「緑」を知り、活かし、造り、育んでいきます
鹿島グループ(鹿島建設、かたばみ興業、ランドスケープデザイン)の皆さん
建設会社と聞くと、橋や道路、ビル、学校、病院などをつくっている会社だと思いますよね? もちろん正解です。でも、それだけではありません。私たちは、公共の場や建物に「緑」の価値をプラスして、環境や景観のためにできることを真剣に考えてきました。
最近、大雨による土砂災害や川の氾濫などの災害について、ニュースで見ることが多いでしょう。山林を育成し整備することは、地球温暖化や災害の防止にも役立ちます。鹿島建設はグループ会社と協力して、より快適な生活を提供できるように安全・安心な街づくりに貢献していきます。
このページで紹介した内容はSDGs(エスディージーズ)やカーボンニュートラルへの取り組みでもあります。