スマートフォンで撮影した写真や動画はいつでも好きなときに見られて便利だよね。でも、スマホの中のどこに保存されているんだろう。キオクシアに教えてもらったよ。
- フラッシュメモリをつくる仕事
- 研究開発の仕事
- 未来を切り拓く仕事
写真や動画はデジタルデータとしてフラッシュメモリやSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)といった記憶媒体に保存されます。
スマホの中にあるフラッシュメモリとは?
スマホの中には「フラッシュメモリ」という記憶媒体が組み込まれていて、スマホで撮影した写真や動画はここに保存されます。メモリは「記憶」を意味し、カメラのフラッシュのように記憶したデータを一瞬で消せることからフラッシュメモリと名づけられました。
フラッシュメモリは小さくて軽いうえ、たくさんのデータを保存できるので、スマホや携帯ゲーム機、パソコン、タブレットなどさまざまな電子機器で使われています。
▲フラッシュメモリは直径300㎜のシリコンウェハー上に回路を作り上げ、切り出してチップにします
▲幅は約12㎜。1円玉よりも小さいチップに大量の情報を保存できます
電子顕微鏡で拡大したメモリチップ
フラッシュメモリのチップを電子顕微鏡で拡大してみると、さらに小さな、小さなブロックのようなもの(メモリセル)が無数に並んでいることがわかります。ウイルスよりも小さい、このメモリセルにデータが保存されます。そして、電源を切っても保存されたデータが消えないのも大きな特徴です。
発売されているフラッシュメモリ製品
フラッシュメモリにはさまざまな形の製品があります。SDメモリカードやマイクロSDメモリカードなどの小型のものはスマホや携帯ゲーム機、デジタルカメラなどによく使われます。パソコンなどに搭載されているSSDには、より多くのデータを保存できるようにフラッシュメモリがたくさん組み込まれています。
キオクシアがNAND型フラッシュメモリを発明!
少し専門的なお話ですが、フラッシュメモリには「NOR(ノア)型」と「NAND(ナンド)型」の2種類があり、現在主流のNAND型はキオクシアが1987年に発明しました。
知っておきたいデジタルデータ量の単位
約1~10MB
約700MB
約4.7GB
ゲームをダウンロードするときなどに「○GBの空き容量が必要です」と表示されるのを見たことはありませんか? 「GB」とはデジタルデータ量の単位で「ギガバイト」と読みます。例えば、DVDの映画1本のデータ量はだいたい5GBですが、それはいったいどのくらいの大きさなのでしょう?
デジタルデータ量の単位は上の図のようにB(バイト)→KB(キロバイト)→MB(メガバイト)→GB(ギガバイト)→TB(テラバイト)→PB(ペタバイト)→EB(エクサバイト)→ZB(ゼタバイト)という順で大きくなり、単位が1つ上がるごとに前の単位の1000倍になります。つまり1000GBは1TBです。1TBのSDメモリカードにはDVD約200本の映画を保存できます。
デジタルの世界は「0」と「1」
フラッシュメモリに保存されるデジタルデータは「0」と「1」の組み合わせでできています。例えば、画像データは小さなピクセル(点)の集合でできていますが、白黒の画像であれば、それぞれのピクセルに「0」と「1」を割り当てて表現します。
カラー画像もピクセルの集まり。色は複数の「0」と「1」の組み合わせで表されます。
フラッシュメモリが支える社会
身近なスマホや携帯ゲーム機だけでなく、フラッシュメモリは社会のさまざまな分野で活躍しており、その領域は今後ますます拡大していきます。例えば、自動車の自動運転技術は年々進歩していますが、そのためにはたくさんのデータを保存できる大容量のフラッシュメモリが欠かせません。
さまざまな機器がネットワークにつながることで豊かな社会を支えます。
世界中で増え続けるデータ
Annual Data Amount Generated
Source: IDC Worldwide Global DataSphere
Forecast 2021-2026 IDC #US49018922(May 2022)
▲スマホやパソコンを使うとき、データの一部はインターネットに接続されているサーバという機器に保存されており、ここにもSSDが使われています。社会全体で生み出されるデータ量はものすごい勢いで増え続けているため(上のグラフ)、それを保存、処理するため、フラッシュメモリはさらなる進化を遂げていくことでしょう
フラッシュメモリは「世界を変える力を持つ半導体」です
キオクシア株式会社 メモリ技術研究所所長 吉川 進さん
見たことないよ?と思った人もいるかもしれませんが、フラッシュメモリは、メール・動画・写真データ、産業データなど、たくさんのデータを記録して、みんなの「記憶」を支えています。
記録されたデータをすばやく活用して、世界中の人々がより豊かで快適に暮らせる新しい価値を生み出していくために、キオクシアはフラッシュメモリを作る技術、メモリの使い方の技術、機械学習(Machine Learning:マシン・ラーニング)などのデータを使う技術といった先端テクノロジーの研究開発に取り組んでいます。
「記憶」で世界をおもしろくする。
ワクワクに満ちた挑戦が私たちの仕事です!