天気予報の仕事をするにはどうすればいいの？
おしごと年鑑
未来を生み出す科学技術のお仕事
2023年度
気象予報⼠の試験に合格すると、天気予報の仕事をすることができます。天気予報はどのようにして作られ、どんな場面で使われているのでしょうか？ ⼀般財団法⼈ ⽇本気象協会に聞きました。
- 天気予報の仕事
- 資格のいる仕事
- 気象に関する仕事
気象予報士試験に合格したあとに、気象庁長官の登録を受けることで天気予報の仕事ができるようになるよ。
天気予報を仕事にするまでの道のり
天気予報を仕事にできるのは、気象予報士だけです。
気象予報士になるには、天気図の見方などを勉強して「気象予報士試験」に合格する必要があります。この試験は小学生でも受験ができ合格した人もいます。
合格した人は、気象庁長官の登録を受けて気象予報士になります。そして、気象庁長官から「予報業務の許可」を受けた会社（日本気象協会など）に入ると、天気予報の仕事ができます。
ぼくでも試験を受けることができるのか！
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気象予報士試験を受験して合格する
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気象庁長官の登録を受けて
気象予報士になる -
気象予報の業務の許可を
受けた会社などに入る -
気象予報士として
天気予報の仕事をする
命を守る天気予報！
天気予報の一番の目的は、大雨などによる気象災害から人の命や財産を守ることです。インターネットやテレビの天気予報を見て、あなたが住んでいる地域で大雨などで気象災害が起こりそうなときは、いつでも避難できるように準備をしましょう。そして、避難情報が発令されたら、とにかく早め早めに避難しましょう。
いざというときに避難するには、日ごろから防災訓練に参加して、避難経路や避難場所を知っておくことが大切です。
天気予報の仕事をするときに大切なデータ「数値予報」
気象予報士が天気予報を作るときに、最も重要なのが「数値予報」です。
数値予報とは、スーパーコンピューターを使って世界中の観測データから未来の気象をシミュレーションすることです。
気象予報士は、今のデータである「観測データ」と未来のデータである「数値予報」などをもとに、天気予報を作っています。
気象庁の数値予報は地球全体を、
約13km間隔のマス目に区切って計算
気象庁の数値予報は、地球全体を、およそ13㎞四方のマス目に区切って、マス目ごとに気温などをシミュレーションして予測しています。
日本気象協会独自の 数値予報「SYNFOS（シンフォス）」！
地球全体の数値予報にはスーパーコンピューターが必要ですが、日本の周辺だけなら性能の良いコンピューターでも計算できます。日本気象協会では独自に開発したシステム「SYNFOS」で、日本周辺の数値予報をしています。SYNFOSは、必要に応じて気象庁よりもマス目や時間を細かくして計算することができます。
▲風向風速、気圧、降水量の予想図
▲風向風速、雨量、降雪量の予想図
▲日射量の予想図
SYNFOSではより身近な予報を作ることができるのじゃ。
道路や鉄道の管理にも天気予報は使われています
一般財団法人日本気象協会 社会・防災事業部
予報サービス課 気象予報士 岸 為良さん
大雨や大雪で道路や鉄道などの交通機関が止まることがあります。交通機関が止まると流通が滞って社会が大変なことになりますが、大雨や大雪による事故は人の命にかかわるため、止めざるを得ません。しかし、路線のどの場所で、いつから大雨や大雪となって、いつ終わるかを予報できれば、止める時間を短くして社会への影響を小さくすることができます。
道路や鉄道の管理に使われる天気予報は、道路や鉄道を利用する人の安全を保ちながら、止める時間を短くするという、とても難しい天気予報です。このため、道路を管理する会社や鉄道会社の担当者と常に連絡を取り合いながら、天気予報をしています。
天気予報は社会インフラの一端を担っています！
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