バナナがいつでも手軽に買えるのはどうして?

おしごと年鑑 食べたり飲んだりに関わるお仕事 2022年度
株式会社ユニフルーティー ジャパン

食べたいときにいつでも手軽に買えるおいしいバナナ。消費者の手元に届くまでの仕事を、ユニフルーティー ジャパンに教えてもらいました。

  • バナナづくりの仕事
  • 商品開発の仕事
  • 果物の輸入の仕事

商品開発から生産、輸入、加工、卸売りまでバナナだけの専門家たちがいるからだよ。

バナナ

いろんなタイプのおいしいバナナが一年中いつでも手軽な価格で買えるのには、それぞれ理由があります。バナナの輸入商社の各仕事からひもといてみましょう。

  1. お仕事1

    商品の生産と輸入

    バナナ農園

    私たちが食べるバナナの約9割は、フィリピン産です。ユニフルーティー・グループは、フィリピン南部のミンダナオ島に自社管理農園や提携農園を持っていて、栽培環境や成育状況を見ながら除草剤や殺虫剤の使用を厳しく制限し、安全なバナナを育てています。収穫したバナナはカットして汚れを落とし、品質を検査。消費者目線の基準をクリアしたバナナに、商品ラベルを貼って包装してから、箱詰めします。

    フィリピンの人たちが真心こめて作っています!

    担当者の写真

    経営管理部 プロダクト&ロジスティックディビジョン
    アシスタントディビジョンマネージャー 奥井 慶樹さん

  2. お仕事2

    マーケティングと商品開発

    バナナは栽培される標高が高いほど甘くなります。口当たりや育成環境など、おいしさやこだわりによって商品は複数あるため、消費者にわかりやすく表にしたり、動画にしたりしてアピール。消費者が求めるバナナを調査し、新しいブランドを作ることもあります。

    バナナが栽培される標高の図
    最高峰バナナ

    最高峰

    最高峰バナナ

    輸出用バナナ農園でも約0.2%しかない「限定農園」で、通常の約1.5倍の時間をかけて作られ、中心部まで甘くて濃厚。

    ごほうびバナナ

    高地

    ごほうびバナナ

    約1年かけて寒暖差のある高地で長期熟成栽培される。甘くてクリーミーな口当たり。

    こだわリッチ

    中地

    こだわリッチ

    環境に配慮した土壌と水で栽培され、日本にのみ輸出される。甘くてもっちりとした口当たり。

    やさしさバナナ

    低地

    やさしさバナナ

    平野部の広い農園で多く栽培でき、安定して供給されるお手頃価格のバナナ。

    甘さや口当たり、こだわりポイントもさまざま!

    担当者の写真

    ブランドイノベーション部 ブランディング&マーケティングディビジョン
    アシスタントディビジョンマネージャー 高谷 徹さん

    だから、スーパーでもいくつもの種類があるんだね!

    ヒナタ
  3. お仕事3

    バナナを最適の状態に加工

    毎週2回、フィリピンからバナナが船で届きます。バナナは温度に敏感なため、輸送中はトレーラーのコンテナ内も船の貯蔵庫内も常に13.5〜13.8℃に管理し、鮮度を保ちます。外国からの虫の侵入を防ぐため、輸入できるのはまだ青い熟成前のバナナのみ。日本に着いたあと、温度や湿度を管理した「室(むろ)」という施設に入れられ、果物を成熟させる「エチレンガス」で熟成を促進させます。箱詰めの状態で熟成させるので、ユニフルーティー ジャパンではむらができないよう、風が強く循環する「差圧式室」を採用。バナナ熟成の専門家が、消費者の手元に届く時に食べ頃になるよう商品の特徴ごとに合わせて調整をして出荷します。

    リーファー船

    側面が開くリーファー船(冷蔵・冷凍運搬船)で、短時間で商品を荷積みできる

    室の中で熟成中も、定期的にバナナの状態をチェック

    室の中で熟成中も、定期的にバナナの状態をチェック

    黄色く、甘く絶妙の状態に熟成させます!

    担当者の写真

    西日本加工場 加工ディビジョン
    シニアスーパーバイザー 赤崎 隆広さん

  4. お仕事4

    品質の保証

    植物検査や残留農薬検査のほか、ユニフルーティー独自に、到着したバナナの色検査や、室で熟成中のバナナの品質検査も行います。フィリピンからは、バナナ栽培から出荷まで作業に精通したアンバサダー(バナナ大使)が3カ月交代で来日。農園の情報を届けるとともに、検査結果を現地にフィードバックすることで、さらなる品質の向上に努めています。

    フィリピンから来たバナナ大使と協力!

    担当者の写真

    品質保証部のシニアスーパーバイザー吉川譲司さん(右)と、
    バナナ大使のティティンさん(真ん中)、ジムさん(左)

  5. お仕事5

    小売店への営業

    スーパーのバイヤーや市場の担当者を相手に、より多くのバナナを仕入れてもらうよう交渉し、契約します。農園のバナナの種類や状態について詳しいのはもちろん、店に商品の情報提供や販売のアドバイスをすることもあります。

    商品のディスプレー

    商品の店舗ディスプレーなども用意

    バナナのイラスト
    スーパーにバナナが並ぶまで
    1日目

    商談開始

    商社の営業

    商社の営業:お世話になっています。今回は甘さともっちりとした食感が人気の「金の房」がおすすめですよ。

    スーパーのバイヤー:お店に並ぶのは暖かくなるころだから、バナナがよく売れます。「金の房」はおいしいので、たくさん仕入れます!

    スーパーのバイヤー
    10日目

    注文数確定

    17日目〜

    バナナ出発

    24日目〜

    日本到着

    31日目〜

    店頭に並ぶ

    商社の営業

    商社の営業:今回も最高においしいバナナを納品できそうです。

    スーパーのバイヤー:本当に、おいしそう! お客さんにも大好評で、たくさん売れていますよ。

    スーパーのバイヤー

    各現場と工程で情報を共有・品質保証

共通の思いに立ってチームワークでのぞんでいます!

答えてくれた人

株式会社ユニフルーティー ジャパン
営業部ゼネラルマネージャー 白谷 曉豊さん

お客様にバナナをいつでも手軽に買っていただくためには、生産、商品開発、加工、品質管理、営業、そして売ってくれるお店まで含めたチームワークが大切です。そのためにコミュニケーションを第一に心がけ、「安心、安全でおいしいフルーツを食べてもらいたい」という共通の思いに立って、日々、努力を重ねています。

ブドウとキウイ

バナナのほかキウイやブドウなども輸入している

答えてくれた人

なによりもコミュニケーションを大切にして仕事にあたっています!