日本の住宅の寿命ってどのくらいなの?

おしごと年鑑 身近な生活につながるお仕事 2024年度
公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会

いま自分が住んでいる家のこと、みんなはどのくらい知っていますか? 日本の住宅について、全宅連(全国宅地建物取引業協会連合会)に教えてもらいました。

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日本の住宅の平均寿命(取り壊された住宅の平均築後年数)は約38年。アメリカなど他の国と比べると、実はかなり短いんだ!

取り壊された住宅の平均築後年数(国際比較)

取り壊された住宅の平均築後年数のグラフ

(資料)日本:総務省「平成25年、平成30年住宅・土地統計調査」/ アメリカ:U.S.Census Bureau「American Housing Survey 2013、2019」/ イギリス(イングランド): Communities and Local Government「 Survey of English Housing 」から国土交通省推計

日本の家の寿命って海外の半分なの!?

ジュン

第2次世界大戦後(1945年以降)、日本は深刻な住宅不足を解消するために「量」を重視して、多くの住宅を作ってきました。やがて、住宅や生活環境の「質」が重視されるようになり、2006年には住生活基本法が制定されました。適切に管理してリフォームすれば、安全で質が高く、長く住める住宅を確保できます。それを流通(売買や賃貸)させていくことで、人々の希望に合った住宅を増やせます。今後は「いいものを作って、きちんと手入れをして長く使う」社会にすることが大切です。

不動産の会社は、家をたくさん持っているの?

家や土地など、「場所を動かすことが簡単にはできないもの」を不動産といいます。不動産会社がすべての家や土地を持っているのではなく、持ち主に代わって、買いたい人、借りたい人に紹介しています。

不動産会社には、土地や建物の情報がたくさん集まっているんだよ。

不動産会社

宅地建物取引士ってなに?

ハトマークに注目

不動産の取引のお手伝いをするには、「宅地建物取引士(宅建士)」という国家資格が必要です。宅建士は土地や建物に関する法律の専門家で、取引がスムーズに行われるよう、売る人・貸す人と、買う人・借りる人との間に入って手続きをします。

ハトマークが付いているお店は、ハトマークグループです。

ハトマークがついた不動産会社は、全宅連と全宅保証(公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会)の会員のお店で、全国の宅建業者の約8割が加入しているよ。全宅保証では、お客さんのトラブルの相談や苦情の解決を行っています。

空き家がどんどん増えているんだ!

空き家(その他の住宅)率(対総ストック)

空き家率の変化を示す図

上の図を見ると、10年でずいぶん空き家が増えたのがわかりますね。1973年には全都道府県で住宅の数が世帯数を上回り、空き家が増加。日本の人口は2008年にピークを迎えていて、世帯数も2023年をピークに減少していくと言われています。
こうした空き家の増加傾向に対し、どう活用するかが課題になっています。空き家の解消と地域の活性化のために、所有者が物件を登録し、活用を希望する人に情報を提供する「空き家バンク」という制度もあります。

日本では既存(中古)住宅を選ぶ人が少ないの?

既存(中古)住宅と新築住宅の割合

既存(中古)住宅と新築住宅の割合のグラフ

(資料)日本 : 総務省「平成30年住宅・土地統計調査」、国土交通省「住宅着工統計(平成30年計)」(データは2018年)/アメリカ : U.S.Census Bureau 「New Residential Construction」,「National Association of REALTORS」/ イギリス(イングランド): Department for Communities and Local Government「Housing Statistics」/ 既存住宅取引戸数については、四半期ごとの取引額4万ポンド以上の取引戸数を暦年ベースで合計したもの。

日本では、取引されている既存(中古)住宅の割合は全体の14.5%しかありません。外国では、住宅の劣化や不具合の状況について調査し、欠陥の有無や補修すべき箇所などを検査する建物状況調査(インスペクション)が積極的に利用され、既存(中古)住宅の取引が活発です。
日本でも同じように、建物状況調査や、もし欠陥が見つかっても補修費用が支払われる保険が整備され、安心して取引ができる環境が整えられるようになってきました。

日本の社会も変わってきているポン。
既存住宅の活用はSDGs(エスディージーズ)にもつながるポン!

ガラポン

安心できる既存(中古)住宅って?

安心R住宅のマーク

「住みたい」「買いたい」と思う既存(中古)住宅を選べるように「安心R住宅」という制度ができました。国が基準を決めていて、このマークがあることで安心して既存(中古)住宅の取引ができるようになりました。

ミナ

「安心R住宅」のRはReuse(リユース/再利用)、Reform(リフォーム/改装)、Renovation(リノベーション/改修)を意味しているんだって!

人と物件と長いお付き合いができる仕事です

答えてくれた人

株式会社Vivit Base(ヴィヴィット ベース)
代表取締役社長 武原麻耶さん

私たちが生きていくうえで欠かせない「住まい」。家の購入や転居、一人暮らしを始める時など、不動産業界は人生の記念の時にお手伝いができるすてきなお仕事です。
その人に合った家などを紹介するためには、まず「宅地建物取引業法」や「都市計画法」などといった、50 を超える法令を調べて物件の調査をするなど、事前の準備を行います。それから、「重要事項説明書」や「契約書」などの書類も作成し、取引を滞りなく安全に進めます。
専門的な知識が必要とされるので責任のある仕事ですが、長期的に人とお付き合いができて、自分自身も一緒に成長していけるやりがいのあるお仕事です。

その街にとって、身近な存在になれたらいいなと思っています。

答えてくれた人