日本は世界でも有数の森林国です。森林資源は材木として家づくりなどに利用されますが、ほかにもいろいろな役割があります。林業と住宅業の長い歴史をもつ古河林業に聞きました。
- 林業の仕事
- 森を守る仕事
- 家づくりの仕事
家などの材料になる木材の資源を育むほか
たくさんのメリットがあります。
森の役割、いくつわかるかな?
絵を見ながら●●●を埋めてみよう。● ひとつが、かな1字に当たるよ。
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1●●●が安らぐ
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2●●を蓄える
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3●●●崩れを防ぐ
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4木が●●●●になる
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5二酸化炭素を吸収し、●●●を供給する
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6野生●●●●のすみかになる
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7●●●や山菜が採れる
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8●●●●人が増える
9●●●マイレージに貢献
▶︎木材の量(m3/立方メートル)×木材の輸送距離(km/キロメートル)10木の残りが資源活用され●●●●●になる
答えはこちら!
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1こころ
森の澄んだ空気に安らかな気持ちになるよ。
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2みず
森は雨水を蓄え、河川へ流れ込む水の量を安定させる機能がある。
そうした森を特に「水源かん養林」と呼ぶんだ。 -
3どしゃ
土砂崩れを防ぐ働きもあるぞ。
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4もくざい
木は、家や家具の材料になる。植林→間伐(かんばつ)→伐採(ばっさい)という「森林再生サイクル」で持続的に木を活用できるんだ。
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5さんそ
CO2(シーオーツー)を吸収し、地球温暖化防止に役立つ!
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6どうぶつ
さまざまな動物たちの食物連鎖の場でもあるよ。
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7きのこ
おいしい森の恵みもたくさん!
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8はたらく
林業に従事する人の雇用につながる。地域の活性化にもなるんだね。
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9ウッド
上の式に輸送手段(車、船、鉄道)のCO2排出量(排出原単位)をかけたもので環境への負荷を測る。海外より国産木材のほうが環境への負荷が低いんだ。
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10エネルギー
製材に適さない木質資源を燃やして発電することができる。これを「バイオマス発電」と呼ぶよ。
木は人にやさしい素材
健やかに育った木はやがて伐採され、材木に加工されます。大自然から生まれた木は、人に心地よい感覚を与えてくれる素材といえます。
木は湿度が高くなると水分を吸収し、逆に低くなると水分を放出し、室内の湿度を保つ働きがあります。また、熱を伝えにくく、触れたときにぬくもりを感じます。
ひとつとして同じ模様がない木目は目にやさしさを与えてくれます。木の香りには心身をリラックスさせてくれるストレス抑制効果もあります。
日本の木でつくった家は長持ち!
古来、日本人は「木の文化」の中で暮らしてきました。国産の木材でつくられた家は、日本の気候・風土に合っていることから、丈夫で長持ちといえます。
木はパイプ状の繊維が束になった構造で、衝撃を吸収しやすい素材です。鉄より燃えやすいイメージがありますが、じつは高温にさらされても強度は急激には落ちません(下図)。万が一、火災が起きても木でできた家は一定時間崩れないのです。
▲国産木材をふんだんに使って、火災や地震に耐えうる頑丈な骨組みです
こんなにたくさん木を使うんだ!
木は火・熱に強い!
また、木造住宅の天敵は白アリと言われますが、国産のヒノキ、ヒバ、スギなどの木は、その香りに強い防アリ効果があります。ぜん息やアレルギーを引き起こすダニも木の床では繁殖しづらく、においにダニを抑える働きがあります。
木とともに住まう快適で健康的な暮らしを支えるため、古河林業では森を育て、木の家をつくり続けています。
▲森の木々がぬくもりのある家に生まれ変わります
木を切ることが自然を守ることにつながります
古河林業株式会社
七ヶ宿林業所 岡本 理さん
子どもの頃から自然が好きで、大学で林学を学びました。計画的に木を切るのは決して自然破壊ではありません。新たに植林を行い、森を健やかにし、一本一本の木を元気に育てるために必要な営みなのです。住まいの象徴ともいえる大黒柱をお客様に選んでいただく「大黒柱ツアー」の案内役も務め、最後は切り倒すところまでご覧いただきます。林業という仕事は、自分が植えた木を自ら切ることはできませんが、次の世代に引き継がれていく息の長い仕事です。
大黒柱ツアーで山や自然の素晴らしさもお伝えしたいです!
▲「わが家の大黒柱をゲット!」。ツアーではこんな体験もできます