美しく輝く「金」は人々をひきつける魅力があります。多くの人を魅了する「金」のジュエリーや工芸品はどのようにしてつくられるのでしょうか。田中貴金属ジュエリー株式会社に聞きました。
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「金」をよく知る人たちが、「金」の特性を生かしながらつくりあげていくよ。
キラキラと美しい「金」。英語ではゴールドといいますが、日本でも世界でもとても人気です。お祝いごとの記念やおしゃれのためのジュエリー、豪華なインテリアになる工芸品など、さまざまな金製品がつくられています。ヨーロッパでは結婚指輪にゴールドを選ぶ人が多いようです。
ゴールドジュエリー
仏鈴は仏壇に備える道具でお経を唱えるときなどに鳴らすものだポン。
18金製の仏鈴は澄んだ音色と長い余韻が特徴なんだって。
ゴールドジュエリーや工芸品ができるまで!
このような「金」のジュエリーや工芸品をつくるには、きちんとした品質をたもつこと、みんなに喜ばれるデザインにすること、すぐれた加工技術があることなどが必要となります。
どんな商品をつくるのか企画する。過去の販売実績や流行のトレンドを見抜くことや新しい発想も必要。
ジュエリーや工芸品をつくる工場や職人さんに企画を説明して、試作品をつくってもらう。
試作品ができあがったら、品質や技術面などをチェック。試作のやり直しになる場合もある。
試作品にOKがでたら、それを元に生産して販売する。
輝く! のびる! 「金」の特性をいかしたものづくり!
「金」のジュエリーや工芸品がつくられる理由は、美しくて輝いているからです。「金」はさびにくい性質があり、長い間美しい輝きをたもちます。また、柔らかくてよくのびる性質もあります。1gの金を針金のように細く引き伸ばすと、約2640mの長さになります。たたいて延ばして、厚さを0.0001mmにすると畳約1/3(0.55㎡)の大きさになります。こうした「金」の性質をいかしてものづくりが行われています。
18金(K18)って何?
日本では金を24分率で表しています。24金が純金です。18金は75%が金で25%は他の金属が含まれています。金は柔らかいため、24金でジュエリーをつくると傷がついたり形が変わったりすることがあります。そのため、ジュエリーには他の金属をまぜて強くした18金がよく使われます。
▲ 純金1g カレンダー。「金」を薄く延ばしてカードサイズにしたカレンダー
▲ 純金置物 「瑞雲昇龍」。「金」は複雑な形にも加工しやすいよ
▲ 純金置物 「鳳凰」。羽の部分は職人さんが金を細く伸ばした金線で仕上げたものなんだ
▲ 純金兜 「勝虫」。勝虫といわれ縁起のいいとんぼがデザインされている
※「勝虫(かちむし)」はTANAKAホールディングス(株)の登録商標です(登録商標第6284829号)
今まで知らなかった貴金属のおもしろい話がいっぱい。
「金」は究極に「エコ」な素材です!
「金」は大切に扱えばずっと使うことができます。また、どんな形になってもその価値がなくなることはありません。使わなくなったら形を変えて再利用できて、価値も失われない究極の「エコ素材」といえるでしょう。
金製品は品質が確かなものを選びたいですね!
田中貴金属ジュエリー株式会社 販売企画部部長 橘 千佳さん
世の中にはさまざまな金製品があります。金製品を選ぶときは、品質の確かなものにしたいですね。金製品には品位刻印がありますので、まず刻印を確認しましょう。そして「K18」(18金)以上の製品を選ぶといいでしょう。また、買う店舗や会社は、金製品を買ったあとのアフターサービスがしっかりしているかどうか、そうしたことも確認すると、良い品質の製品にめぐりあえると思います。みなさんもこれから先に、いい出会いがあるといいですね。
金のジュエリーや工芸品は一生のパートナーになりますよ。