でん粉ってことばを聞いたことがあるかな? いったいどんなもので、どのように使われているんだろう。
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植物から生まれる粉だよ。
さまざまな食品をよりおいしくしてくれる陰の立役者なんだ。
でん粉は、さまざまな植物から生まれる天然の炭水化物。炭水化物は、たんぱく質、脂質とならぶ三大栄養素のひとつで、脳のエネルギー源でもあるブドウ糖がたくさん集まってできています。どんな植物のものが有名かな。代表的なものをみていこう。
馬鈴薯
馬鈴薯はナス科の植物で、じゃがいものことです。世界各地のさまざまな地域で栽培されていて、日本では北海道が有名です!
トウモロコシ
トウモロコシのでん粉は「コーンスターチ」といわれます。コーンスターチの粒子は角ばっているのが特徴です。
小麦
小麦は「世界の三大穀物」とも呼ばれていて、米、トウモロコシと並んで収穫量のとても多い植物です。小麦でん粉には大きい粒子と小さい粒子があるのが特徴です。
キャッサバ
キャッサバは、東南アジアで栽培されている根菜です。キャッサバから作られるでん粉を「タピオカ」といいます。
太陽の光エネルギーと空気中の二酸化炭素と水から光合成によって酸素とでん粉が作られます。でん粉は、植物の実や根、地下茎などに蓄えられます。
どんな食品にどのように使われている?
もちもちのパンやトロンとしたカスタード、パリパリのおせんべいなど、でん粉の特性を生かした食品が身の回りにはたくさんあります。
でん粉の特徴とは
でん粉の特徴のひとつが水に溶かして熱を加えると粘りがでる糊化現象です。でん粉はある温度になると水を吸収してふくらみ始め、さらにふくらみ続けると、はじけて、分散してしまいます。逆に一度ふくらんだでん粉を冷やすと、固まります。この特徴を生かしてさまざまな製品が作られています。
- 馬鈴薯でん粉
- トウモロコシでん粉
(コーンスターチ) - 小麦でん粉
- キャッサバでん粉
(タピオカ)
食感の違いを作り出しているのが「でん粉」だったなんて、びっくりね!
でん粉は熱を加えるとゼリー状に固まる性質があるため、それを利用して障子や貼り紙などの「のり」としても活用されています。
「で・ん・ぷ・ん」で可能性を広げています
松谷化学工業株式会社 社長戦略室 前森未來さん
松谷化学工業は創業以来、でん粉一筋の会社です。普段、みなさんが口にする食べ物のおいしさや食感(サクサク、モチモチなど)をでん粉でお手伝いしています。ひとことで「でん粉」といってもいろいろな種類があり、商品のパッケージには「でん粉」や「加工でん粉」、「デキストリン」といった、さまざまな表現で書かれています。今度コンビニやスーパーに行ったときには、ぜひこの言葉を見つけてくださいね。
でん粉が使われている食べ物を探してみよう!