みんなが学校に通ったり、どこかへ出かけたりするときに通る「道路」。つくられているところを見たことはあるかな? 道づくりにどんな特殊な車や機械が必要なのか、日本中の道路を造るNIPPOに教えてもらいました。
- 道路の仕事
- 舗装の仕事
- 街づくりの仕事
地面を平らにしたり、アスファルトを敷いたり、舗装のために、さまざまな「はたらく車」が活躍しているよ。
道路工事の作業車は、いろいろな形をしています。削ったり、踏み固めたり、アスファルト合材を敷いたり……丈夫で快適、みんなが安全に通れる道づくりを目指して、道路会社は次々と便利な機械を開発し、技術向上に努めています。工事現場で活躍する、働きものの車たちをご紹介しましょう。
デコボコ道を快適な道路にしよう!
舗装されていない道は歩きにくいね!
工事開始
測量する
どこにどんな道をつくるか決まったら、まず測量からスタート。詳細な設計図面をつくる。
路床を整える
Bスタビライザーは土の層(路床)とセメントや石灰などを混合して丈夫にする。Aモーターグレーダーが平らにし、Dローラーが土を押し固める。
A平らにならすモーターグレーダー
道づくりは、土の層(路床)を整えることから始まります。車体中央の巨大な刃(ブレード)は、土だけでなく、砕いた石の層(路盤)を削ったりもします。
B回転刃で砕くスタビライザー
前面に強力な刃(ロータ)を備えたスタビライザー。古いアスファルト層や路盤を破砕しながら前進します。老朽化した舗装をその場で再利用できる、エコロジーへの熱い思いから開発されました。
D踏み固め役ローラー
大きな車輪で路床や路盤、アスファルトの層を踏み固めます。
路盤を作る
ダンプトラックが砕いた石を運んでくる。Aモーターグレーダーが平らに敷きならし、Dローラーが踏み固めて石の層(路盤)をつくる。
精密技術で支える機械たち
トータルステーション
三本足の自動追尾トータルステーションは地面の敷きならし高さを精密にチェックします。
プライムコート
路盤の上層部にEディストリビューターがアスファルト乳剤を散布する。これをプライムコートと呼び、防水性を高め、路盤が安定する。
E特殊な液体を撒く
ディストリビューター
大きなタンクにアスファルト乳剤が備えられており、車両の後ろから道路に散布します。
アスファルトを敷く
Fアスファルトプラントで作られたアスファルト合材をダンプトラックが現場に運び、Cアスファルトフィニッシャで道路に敷き詰める。
C舗装工事の主役
アスファルトフィニッシャ
ダンプトラックから下ろされたアスファルト合材を平らに敷いていく機械。いろいろな工夫や自動化が図られた道路舗装工事の主役です。
❶スクリュースプレッダ
バーフィーダを通って送られてきたアスファルト合材を左右に広げる
❷ホッパ
ダンプトラックからアスファルト合材を受け取る部分。開閉する
❸バーフィーダ
アスファルト合材を後ろに送る装置
❹プッシュローラ
ダンプトラックのタイヤを押す
❺エンジンルーム
❻運転席
❼レベリングアーム
舗装を平らにする腕
❽スクリードユニット
広げたアスファルト合材を固め、舗装として仕上げるアイロンのようなもの
真横から見たところ
スクリードがアスファルト合材を
平らにしていく
F舗装材料の工場
アスファルトプラント
道路舗装の材料「アスファルト合材」は、原油からつくられた黒くてネバネバした液体状のアスファルトに、小石や砂などを混ぜ合わせたものです。アスファルトプラント(合材工場)は全国各地にあり、出来立ての熱いまま道路工事現場へ運ばれます。
路面マーキング
ゴム輪のDローラーが何往復もして踏み固め、最後に路面にセンターラインを引いて完成!
精密技術で支える機械たち
マーキングロボ
路面を自動走行し、ラインなどを塗ります。タブレット端末を使い、専用アプリで操作します。
完成
はたらく車にはいろんな役割があるんだ!
NIPPOマスコットキャラクター
ミッチーくん
工事では機械が大切!
株式会社NIPPO 総合技術部
機械統括グループ 辻本大介さん
舗装工事では、アスファルト合材が工場で製造され、約160℃の高温で現場に届きます。熱い材料を正確に平らに敷きならすには舗装機械の力が必要です。私の仕事は、舗装機械の準備、運転、後片付けまでを毎日行うことです。故障がないよう、日々の点検は念入りに行っています。一緒に働いている人から「辻本の整備した機械は調子が良い」と言われるとうれしいです!
特殊な機械に興味があれば将来は一緒に働きたいですね!