「知的財産権」という言葉を知っているかな? 発明や絵、マークなど、人間の知的活動から生まれるものの権利のことだよ。この権利を生みだしたり、守ったり、活用するのを助けてくれる弁理士の仕事について日本弁理士会に教えてもらいました。
- 権利を守る仕事
- 大事な書類づくりの仕事
- 資格のいる仕事
弁理士に相談すると、「特許権」という権利をとるためのサポートをしてくれるよ 。
傘をシュッと差し込んで手前にポン。このユニークな装置の名前は「傘ぽん」。みんなも使ったことがあるよね。発明から生まれた「傘ぽん」は知的財産権のひとつ、新しいアイデアに与えられる「特許権」を取得。特許権を取るのはとても大変だけれど、知的財産の専門家・弁理士さんが、発明した人のサポートをしてくれるんだ。
発明からヒット商品になるまで
特許物語
傘ぽん
新倉計量器株式会社 株式会社村春製作所、
特許第2562806号
知的財産権には、特許権のほかにもこんな種類がある!
「特許権」だけではなく、知的財産権には「意匠権」「商標権」などがあるよ。これらの権利をとるときや守りたいときも弁理士さんが強い味方になってくれるんだ。
意匠権(いしょうけん)
「車」「洋服」「かばん」など、
いろいろな「もの」のデザイン(意匠)を守る
空気清浄機ファンヒーター(送風機)
ダイソン テクノロジー リミテッド
意匠登録第1625940号
扇風機やヒーターなど、風を送る機械は羽根があるものという常識を覆した、ダイソン。これらのデザインは、下から空気を取り込んで上の輪になった部分から吹き出す送風機として意匠登録されているよ。
商標権(しょうひょうけん)
商品やサービスにつける
「マーク」や「ネーミング」を守る
シーチキン®
はごろもフーズ株式会社
商標登録第3320013号
シーチキンは「海のとり肉」という意味。まだツナが一般的でなかった時代に、親しみをもってもらうためにつけられたよ。
「傘ぽん」というネーミングも商標登録されてるのよね。
弁理士は大事なアイデアを守る重要な仕事です
日本弁理士会 会長 杉村純子さん
特許権は、みなさんが考えた新しい「アイデア」を守るための権利です。
私たち弁理士は、その「アイデア」を文章や図などを使って表現して特許権をとるための書類を作成したり、特許権をとるために必要な手続きを行ったりしています。
もし誰かが似たような「アイデア」を思いついて、みなさんよりも先に特許権をとるための手続きを行ってしまうと、みなさんが考えた「アイデア」は特許権をとれなくなってしまいます。 そのため、私たち弁理士は、スピード感をもって仕事をしています。
みなさんが考えた新しいアイデアを守るための仕事をしています。