天気予報はどうやってつくるの?

おしごと年鑑 未来を生み出す科学技術のお仕事 2020年度
一般財団法人日本気象協会

私たちの生活に欠かせない天気予報は、どうやってつくられているのでしょうか? 天気予報には、意外な活用方法もあるんだって。一般財団法人日本気象協会に聞きました。

コンピューターによる計算結果などをもとに、気象予報士が天気を予測しています。

天気マーク

雨や雪が降ったり、暑かったり寒かったりするのには、すべて科学的な原因があります。科学の法則にもとづいて天気は変化するので、コンピューターで今の状態から未来を予測することができるんです。

天気の変化を計算して予測することを「数値予報」っていうんだって!

ヒナタ

気象予報士は、こうやって天気を予測している!

日本気象協会の人たち

気象予報士が集まって、今後の天気を話し合う

気象予報士が集まって、今後の天気を話し合う

その結果を顧客向けにアレンジ

その結果を顧客向けにアレンジ

気象庁のスーパーコンピューターによる数値予報

日本や世界の観測値をもとに、未来の状態をスーパーコンピューターで計算して予測します。

気象庁のスーパーコンピューター

気象庁のスーパーコンピューター
写真提供 気象庁

日本気象協会の数値予報SYNFOS(シンフォス)

日本気象協会が独自に開発した数値予報システムです。降水量、風、気温、日射量などを計算します。

SYNFOSの数値予報

SYNFOSの数値予報

地上天気図・高層天気図

地上天気図と高層天気図から、現在の大気の状態を立体的に把握します。

地上と高層の天気図

地上と高層の天気図

さまざまな観測データ

気象衛星、アメダス、レーダー図など、さまざまな観測データを参考にします。

さまざまな観測データ

気象衛星(左上)、アメダス(右上)、レーダー図(下)

天気節子

いろんな情報を集めて予測しているんだね!

日本気象協会「わかりやすい気象現象と災害」のキャラクター・天気節子

予測は1人では決めず、話し合いで決めます。

平松さん

日本気象協会「わかりやすい気象現象と災害」のキャラクター・平松さん

天気予報は人の命や環境を守る!

防災

異常気象による大規模な自然災害への対策!

大雨による災害に備えるために、日本気象協会は河川やダムの流域に降る雨量や、ダムに流れ込む水量を予測しています。洪水や土砂災害など自然災害への対策や避難についても、自治体や企業にアドバイスをしています。

防災

環境

太陽光発電や風力発電の発電量を予測!

地球温暖化の抑制につながる太陽光発電や風力発電を効率よく運用できるように、日射量や風速を予測して、発電量の予測をしています。
工場などの大きな建物を建設する前には、環境や生態系への影響を調査します。

環境

天気予報は人の命を守るだけじゃなく、いろんなふうに活用されているんだね。

ユイ

天気予報はビジネスでも役に立つ!

天気予報はビジネスでも役に立ちます。たとえば、暑い時に売れるものと、寒い時に売れるものを考えてみましょう。

暑いと売れそうな商品

暑いと売れそうな商品

寒いと売れそうな商品

寒いと売れそうな商品
気象データを活用したビジネス「商品需要予測」

この気温の時には商品がこれだけ売れた……といった過去のデータを活用して、これから必要になる商品の量を計算する「商品需要予測」というサービスを企業などに提供しています。

平松さん

気温と商品販売数の関係をAIなどで導き出して、予想気温から商品の販売数を予測します。

予想気温や商品の予想販売数を企業などにアドバイスします。

小越さん

日本気象協会「わかりやすい気象現象と災害」のキャラクター・小越さん

天気節子

食品ロスなど売れ残りの無駄がなくなって環境にも優しい!

気象庁と日本気象協会の違いって?

〈 気象庁にない予報とサービス 〉

民間の組織である日本気象協会では、気象庁予報より細かい1時間ごとの天気、気温、降水量、風向風速、降雪量をピンポイントで予報しているほかに、気象庁が予報していないものをお客様に提供しています。たとえば1km間隔の日射量予測や、氷や霜が発生するかどうか、路面の温度や状態などを、細かな地点と時間単位で予報しています。
予報するだけではなく、お客様に電話で予報についての説明をしたり、問い合わせに答えたりもしています。

1㎞間隔の日射量予測(左)と、降雪量・雨量予測(右)

1㎞間隔の日射量予測(左)と、降雪量・雨量予測(右)

最新技術や知識を生かし、社会の役に立てるお仕事です

答えてくれた人

一般財団法人日本気象協会
先進事業課 小越久美さん

地球温暖化の影響で、極端な暑さや寒さ、局地的な大雨などが増えています。天気予報で何よりも大切なのは、人命を守ること。日本気象協会では、防災に役立つ予測やアドバイスに力を入れています。
天気が読めないと、スーパーやデパートでは店頭に並べる商品に悩んでしまいます。飲料や洋服などのメーカーも、予想以上に商品が売れて品切れを起こしてしまったり、逆に作り過ぎてしまって廃棄しなくてはならなかったりと困っています。
私たちは、最新の天気予報やAIの技術で商品の需要を予測して、適切な製造量や売れるタイミングなどのアドバイスを行い、売り上げの増加や無駄な作り過ぎの削減にも貢献しています。

たくさんの企業が天気に悩まされていますが、天気を味方につけてもらうのが私たちの仕事です。

答えてくれた人