日本で一番、土地の価格が高いのはどこ?

おしごと年鑑 社会の土台を支えるお仕事 2023年度
日本不動産鑑定士協会連合会

国は毎年、全国の土地の適正な価格がいくらなのかを発表しています。土地の価格は誰がどんなふうに決めているのか、日本不動産鑑定士協会連合会に教えてもらいました。

  • 不動産の仕事
  • 土地の評価をする仕事
  • 資格のいる仕事

国の発表によると、日本一価格が高い場所は東京の銀座4丁目です。

価格を発表するのはどうして?

どうして国が土地の価格を発表するようになったかというと、価格の目安がないと、下の漫画のように困ったことがたくさんあったからなんです。国が毎年発表する土地の価格のことを「地価公示価格」といいます。
日本で一番土地の価格が高い場所は銀座4丁目。これは地価公示価格の発表を始めた50年前からずっと変わらないんだって。
では、土地の適正な価格は、誰がどうやって決めているんでしょう? それは、不動産鑑定士という資格を持つ人たちです。

価格を発表するのはどうして?
価格の高い土地

(2023年)

【 住宅地1位 】
東京都港区赤坂1丁目
(1㎡あたり512万円)

【 商業地1位 】
東京都中央区銀座4丁目
(1㎡あたり5380万円)

銀座4丁目の交差点

銀座4丁目の交差点

不動産鑑定士

不動産鑑定士

不動産鑑定士という国家資格を持つ人は、さまざまな知識を駆使して土地の適正な価格評価をしています。土地や建物の鑑定のほかに、活用方法のアドバイスなどもしています。
不動産鑑定士になるには、まず国家試験に合格し、実務を学び、最後の試験に合格しなくてはいけません。全国で9千人ほどが不動産鑑定士の資格を取得しています。

不動産鑑定士は、どんな仕事をしているの?

自分が住んでいる家がどのくらいの価格かわかりますか? 不動産のチラシを眺めると、同じような家がいくらで売りに出されているか見ることができるので、「私の家の価格もこれくらいなのかな?」と見当がつけられるかもしれません。
でも、お父さんやお母さんが勤めている会社やお店、ショッピングセンターや遊園地などはどうですか? 1億円? 10億円? もしかしたら、100億円? なかなか想像できませんよね。不動産鑑定士は、いろいろな不動産の価値を判断して、価格で示すという仕事をしています。

不動産鑑定士は、どんな仕事をしているの?

不動産ってどんなもの?

土地や建物など、動かせない財産のことを「不動産」といいます。不動産鑑定士は、住宅や土地だけではなく、高層ビルやホテル、デパートなどから、山や畑まで、いろんな不動産を評価します。

遊園地やスキー場の価格や、マンションなどの家賃も鑑定するよ。

コンさるくん

不動産の価格って変わるの?

下のグラフは、銀座の地価公示価格の推移です。物価や経済状況によって、土地の価格は上下するんですね。

h銀座の地価公示価格の推移グラフ
アプレイざるちゃん

土地の状況や景気などで、価格は大きく変わるあぷ〜。

不動産の価格は、どうやって評価しているの?

まわりの不動産が、どのくらいの価格で取り引きされているか調べる。

まわりの不動産が、どのくらいの価格で取り引きされているか調べる

その不動産で、どのくらいお金をもうけることができるかを調べる。

その不動産で、どのくらいお金をもうけることができるかを調べる。e

どのくらいのお金でその不動産を作ることができるかを調べる。

どのくらいのお金でその不動産を作ることができるかを調べる。

いろんなところで活躍できる楽しいお仕事です

答えてくれた人

公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会
広報委員 冨樫絵美さん

私が不動産鑑定士の仕事で一番楽しいと思うことは、日本全国いろいろなところに行き、その不動産がある街のことをよく知ることができるということです。旅行が好き、地図や路線図に興味がある、何より「好奇心旺盛」という人が不動産鑑定士に向いているかもしれないですね。
不動産鑑定士は、資格を取るのは少し大変ですが、がんばって資格を取り、ある程度の経験を積めば、男女や年齢を問わず対等に仕事をすることができることも魅力です。私は、独立して自分の事務所を作り、今は一人で仕事をしていますが、不動産鑑定士の仲間たちは、大きな鑑定事務所や金融機関、外資系企業、不動産開発会社等々、さまざまなフィールドで活躍している人がたくさんいます!

みんなも不動産鑑定士をめざしてね!

答えてくれた人