立つ、起きる、歩くなど生活の基本となる運動機能の回復の手助けをしてくれる理学療法士は、ケガや病気になったとき、患者さんにとってとても心強い存在です。そんな理学療法士について、日本理学療法士協会に教えてもらいました。
- 身体機能の回復を図る仕事
- リハビリの仕事
- 健康を支える仕事
人は動かないと筋肉が衰え、体のさまざまな機能が働かなくなってしまう。それらの機能の回復をサポートするのが理学療法士の仕事だよ。
もしも骨折したら、理学療法士は
患者さんにどう関わる?
患者さんに合わせた理学療法プランを立てて、筋力や関節の動きを回復させるためのいろいろな治療や、回復に向けた運動方法や日常生活のアドバイスなどを行います。
おばあちゃんが、転んで太もものつけ根を骨折!
手術後、理学療法士は痛みや関節の動きをチェック
患者さんやご家族と話し合いながら、今後の運動プログラムを作成
起き上がる、座る、立つなど基本の動作の自立を目指して運動を開始
退院するための準備。理学療法士が家庭訪問し、再転倒を防ぐ住宅改修などを提案
自宅で生活できるように自立支援のポイントや運動の続け方、地域への復帰のためのアドバイスなどを提供
脳への刺激が回復の手助けに
脳卒中などにより中枢神経(脳と脊髄)の機能に障害が生じた場合、麻痺した手足を動かすことで、手足の筋肉を強くするとともに、中枢神経に刺激を与え、脳の回復の手助けをします。
中枢神経と末梢神経の関係
❶前から友達がやってきた!
❷手を振ろう
❸手を振る
目、耳、皮膚などから得た情報は、 中枢神経に伝えられ、そこから体がどのような動作をするかが末梢神経に伝わり、手を振るのね。
理学療法士が活躍する場所は?
理学療法士はさまざまなところで子どもから大人までサポートしてくれます。また超高齢社会にある日本では、運動機能の回復を図るだけではなく、「健康を維持する」「悪化を予防する」ための活躍も今後、期待されています。
病院・リハビリテーションセンター
介護老人保健施設
障害者センター
スポーツ・フィットネス施設
児童福祉施設
等
資格の取り方は?
理学療法士は国家資格です。国家試験の受験資格を得るためには、専門の学科がある大学、専門職大学、短大、専門学校を卒業する必要があります。
皆さんのより良い人生をサポートします!
公益社団法人 日本理学療法士協会
会長 斉藤秀之さん
理学療法士は、病気やケガ、年齢の影響などで体がうまく動かなくなった人たちを支えています。誰かの役に立ちたいと思える優しい心と、常に最新の知識と技術を学び続ける向上心が求められる大事な仕事です。
多くの職種と連携して「理学療法」で患者さんを支えます。