国旗に関わる仕事ってどんなことをするの?

おしごと年鑑 「知る」「学ぶ」「楽しむ」をかなえるお仕事 2020年度
株式会社アテナ

五輪などの国際的なスポーツ大会やサミットなどでは、参加した各国の国旗が掲げられます。この国旗に関わる仕事について、外務省ご用達で国旗に詳しい株式会社アテナに教えてもらいました。

海外の大切なお客様を迎える時や国際的な催しの時に、各国の正確な国旗を用意して、国際儀礼に基づいて掲揚・撤去するなどします。

こんな時、こんな所で国旗が使われている

こんな時、こんな所で国旗が使われている

国旗は、それぞれの国やその国民を象徴するものとして、様々な場面で使われています。
相手の国や人に、親愛の気持ちを込めて掲げられています。

外交・国際会議での場面

外交・国際会議での場面

国のトップ同士が会談を行う時、国旗を掲揚します。また国賓など、国でお迎えする大切なお客様が訪日した際には、東京の迎賓館や国会議事堂周辺に街路旗を掲揚して、歓迎のムードを演出する時にも使われます。

◀︎フィリピン大統領が訪日した時、街路に掲揚されたフィリピンの国旗(下)と日本の国旗

スポーツ大会での場面

スポーツ大会での場面

五輪やワールドカップ等の国際的なスポーツ大会が開催される際、参加国の国旗を掲揚します。また表彰式が行われる際、各順位の国旗が国歌にあわせて掲揚されます。

◀︎スポーツ大会の表彰式で掲揚される国旗。左から、オランダ、日本、アメリカの国旗

祝日での場面

祝日での場面

日本や各国では、祝日(旗日)には国旗を掲揚する習慣があります。神社や公共施設、交通機関などで祝日に国旗が掲揚されています。

◀︎祝日となった「天皇の即位の日」に、東京・丸の内のオフィスビルに掲げられた日本国旗

学校行事での場面

学校行事での場面

学校での行事(運動会・入学式・卒業式)の際に国旗を掲揚します。

国旗を作るお仕事

国旗の色やデザイン、縦横の比率などには、その国の歴史・宗教・国民といった意味があります。ですから、その意味に正確に作らなければいけません。そのため、作る際はその国の関係者に色やデザインなどを確認してもらい、少しでも間違いや違和感があれば作り直しています。
また国旗は、国の体制が変わる一大事が起きた時に、変更される場合があります。常に国際情勢に目を光らせていることも、正確な国旗を作る上で大事です。

南アフリカの国旗には、
それぞれの色にこんな意味が込められています。

南アフリカの国旗

レインボーフラッグと呼ばれているよ!

国旗は長い時間外に掲げられることもあるので、破れないよう工夫して、旗を強くしているケモ。

ケモノン

国旗を掲げるお仕事

国旗は国際的な儀礼「プロトコール」に基づいて並べられています。「プロトコール」とは各国を敬い平等に扱うための国際的なマナーのことです。国旗を掲げる時はこのプロトコールに基づいて大切に取り扱う必要があります。

国旗は、縦向きに掲揚される場合もあります。体育館などの屋内で開催されるスポーツ大会の場合、縦向き用にデザインを一部変更する国旗もあります。

カンボジア王国の国旗の場合

国旗の中央に描かれている、世界文化遺産のアンコールワットのイラストが、横でも縦でも天井が上になるようにデザインを変更しています。

横向きで掲揚する時のデザイン

横向きで掲揚する時のデザイン

縦向きで掲揚するときのデザイン

縦向きで掲揚するときのデザイン

国旗に関するプロトコール

国旗を掲揚する時は、以下のようなプロトコールを守らなくてはいけません。

1.国旗を汚してはいけません。
2.国旗を濡らしたり地面につけたりしてはいけません。
3.上下左右反対に掲揚してはいけません。
4.国旗は、原則雨の日や日没後に掲揚してはいけません。
5.外国旗だけで掲揚してはいけません。
6.1本の旗竿に複数の国旗を掲揚してはいけません。
7.2カ国以上掲揚する時は、国旗のサイズは同一、同じ高さで掲揚します。
8.国旗を並べる順番は、原則アルファベット順で掲揚します。

国旗を掲げる時、いろいろなことに気をつけているんだね!

ヒナタ

国旗は、国際理解を深める第一歩です

答えてくれた人

株式会社アテナ
フラッグセレモニー・コンシェルジュ 小川孝洋さん

私たち「アテナ」の国旗部門における仕事は、日本に国のトップ(大統領・王様)を迎える時や、国際的に重要な会議やスポーツイベントの際に、各国の正確な国旗を用意し、国際儀礼に則って掲揚し、撤去することです。
国旗を設置する際には、様々なルール(プロトコール)があります。もしルール違反をしてしまうと、その国に対して礼を欠き、国際問題にもなりかねないので細心の注意が必要です。
国旗という、その国を象徴する物を正確に作り、相手の国の方に失礼がないように掲揚することは、その国の人々の歴史、文化を尊重することにも繋がります。グローバル化が更に加速する中で、国際儀礼を更に深める第一歩として、それぞれの国旗の意味や特徴を調べてみてはいかがでしょうか。

デジタル地球儀e-BOOK版・しゃべる国旗付き地球儀

「デジタル地球儀e-BOOK版」(左)や、その情報が立体地球儀で学習できる、「しゃべる国旗付き地球儀」を通しても、国旗のことを広く大切に伝えています。

答えてくれた人