四方を海に囲まれた島国の日本。もし船による輸入がなくなったら、私たちの暮らしはどうなるのでしょうか? 日本船主協会に教えてもらいました。
- 船に乗る仕事
- ものを運ぶ仕事
- 世界とつながる仕事
生活に必要なものが手に入らなくなり、今の暮らしが成り立たなくなるよ。
貿易量の割合
日本は衣・食・住や産業に必要な原料のほとんどを外国からの輸入によってまかなっています。そして日本の貿易量の99%以上は、実は船が運んでいるのです。船がモノを運ぶことで、日本の暮らしを支えているんですね!
もしも船がなくなったらコンビニは…
日本の牛や豚、鶏などのエサになるトウモロコシなども、ほぼ船による輸入でまかなわれているケモ!
外国から船で運ばれているものはこんなにあるよ!
衣類(セーターやズボンなど)の多くは外国製品。日本製も原料となる綿花や羊毛はすべて外国産。
食料品も、原料のほとんどは海外から運ばれています。
家の建材や、ビルの鉄骨なども原材料は輸入に依存。家電の部品の多くは外国製。
どんな船でどんなものを運んでいるの?
日本からの航海日数
ヨーロッパ…約3週間
中国…約1週間
アメリカ(西海岸)…約1週間
オーストラリア…約1週間
1 コンテナ船
最大2万個のコンテナを積むことができます。肉や野菜、衣類などの日用品や電化製品など、生活に必要なものがコンテナで運ばれています。ゾウなどの動物を運ぶこともありますよ!
コンテナ2万個で
富士山の約14倍の高さになるよ
さまざまなものがコンテナに!
2 自動車専用船
自動車を運ぶ船は、大きいものだと15階建てのビルと同じぐらいの高さ。船内は立体駐車場のようになっていて、一度に最大約8000台の車を運ぶこともできます。新幹線など大型の車両も運べます!
大きい船だと15階建てのビルと同じぐらいの高さ!
▲船内は立体駐車場のようになっているよ
3 原油タンカー
乗り物を動かす燃料や、ペットボトルなどの原料になる原油。一般的な原油タンカーは約330メートルで、東京タワーを横にした長さ。一度に約30万キロリットル(日本の消費量の半日分)の原油を運べます。
アイスクリームは溶けないの?
船で運んでいる間に、アイスが溶けてしまったりすることはないのでしょうか?
そうならないように、冷蔵や冷凍の状態で品物を運べる「リーファーコンテナ」があります。このコンテナは、30℃から-30℃まで温度を調整できます。肉や野菜などの生鮮食品や冷凍食品は、輸送の間も最適な温度で管理され日本に運ばれてくるのです。
▲リーファーコンテナ
船はみんなの暮らしや産業を支えています
一般社団法人日本船主協会
企画部広報室 島本 翼さん
船は日本の暮らしに欠かせないあらゆるものを運んでいます。海運は、あまり知られていないけれど、みんなの役に立っている大切なお仕事です。
国内でも約4割の物資が船によって運ばれています。災害などで道路や線路が使えない時には、被災地に支援物資を運ぶなど、船は重要な役割を担っています。みんなの暮らしを支える船を、ぜひ港に見に来てください。
働く船の動画はここで見てね!
https://www.jsanet.or.jp/kids/movie/index.html
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