子ども向けの新聞はどうやってつくるの?

おしごと年鑑 「知る」「学ぶ」「楽しむ」をかなえるお仕事 2020年度
株式会社朝日学生新聞社

小学生や中学生・高校生向けの新聞があるのを知っていますか。大人が読む新聞とどう違うのでしょう。子ども新聞ならではの工夫を、朝日小学生新聞(朝小)を毎日発行する朝日学生新聞社に聞きました。

基本は大人向けと同じですが、漢字にふりがなをつけ、やさしい文章を書き、イラストや図などを使って、わかりやすくしているよ。

朝日小学生新聞ができるまで

子ども新聞の工夫の中には、みんなが壁新聞などをつくるときの参考になるものもあると思います。

編集会議

編集会議

その日に起きたできごとや、記者が注目したことがらなどを会議に持ち寄って話し合います。

ポイント 1

読者が興味のあることを取り上げる

読者が興味のあること

読者の多くは小学生だから、動物や宇宙、スポーツなど、小学生が興味を持ちそうな話題を持ち寄るようにするよ!

ヒナタ

小学生に読んでもらうためには、何が必要なんだろう?

取 材

記者の七つ道具

記者は、取材したい人に予約を取ってインタビューをしたり、イベントなどが行われる場所に出かけたりして、取材します。取材した内容はメモを取り、ICレコーダーで録音することもあります。写真も撮影します。

ポイント 2

正確な情報をもらう

インタビュー

記事をまちがいなく書くために、話を聞いた相手の名前や年齢、所属をしっかり聞きます。必要な資料をもらったり、借りたりすることもあります。

記事を書く

編集部

パソコンを使って記事を書きます。ときには記事や写真を現地からメールで送ることもあります。

ポイント 3

わかりやすく具体的に書く

朝小では、小学生にわかりやすいことが一番重要!「です」「ます」体で、やさしい文章を書くように心がけています。長さや高さを表すときは、「大きい」「すごい」などのあいまいな表現ではなく、「1m」など具体的に書くことも大切です。

編集部

デスクが確認する

編集部

記者に取材の指示をしたり、記者が書いた記事を確かめて修正したりする役割の人を、新聞社では「デスク」と呼んでいます。

ポイント 4

全体のバランスを考える

デスクが、ほかの記事とのバランスや紙面全体の構成も考えます。記事の漢字にふりがなをつけるのも朝小ではデスクの仕事です。

レイアウト

編集部

パソコンを使って新聞のレイアウト(割りつけ)をします。整理記者が見出しをつけ、レイアウトを考えます。

ポイント 5

見出し、イラスト、図は重要

見出しは、書いた記事の内容がひと目でわかるように、短い言葉でまとめることが大切です。わかりやすくするために、イラストや図の配置も重要です。

校 閲

原稿の内容にまちがいがないかどうか、校閲記者が確認します。記事を書いた記者やデスクに確認することもあります。

完 成

レイアウトのデータを印刷所に送り、新聞を刷ります。刷り上がった新聞はトラックなどで全国に運ばれます。

朝日小学生新聞

朝小は読者リポーターも活躍中

朝日小学生新聞は創刊50年を超える日刊の新聞です。連載が1万5千回を超え、ギネス世界記録に認定された4コマまんが「ジャンケンポン」や、アニメや映画でもおなじみのマンガ「落第忍者乱太郎」などの人気連載を生み出してきました。
読者が「記者」として活動する「朝小リポーター」は、身近な話題をリポートしたり、アンケートに答えたりして朝小を一緒につくってくれます。朝小リポーターは大人の記者と一緒に取材に行くこともあり、総理大臣や宇宙飛行士、ノーベル賞受賞者などに直接インタビューすることもあります。

朝日小学生新聞

朝小から生まれた人気キャラクター!

ジャンケンポン

ジャンケンポン
(泉昭二/作)

落第忍者乱太郎

落第忍者乱太郎
(尼子騒兵衛/作)

そらペン

そらペン
(陽橋エント/作)

はずんで!パパモッコ

はずんで!パパモッコ
(山本ルンルン/作)

「子どもたちの世界を広げられたらいいな」と願って、記事を書いています

答えてくれた人

株式会社朝日学生新聞社 記者 中塚慧さん

愛媛県の動物園の、ヤブイヌの展示前で「おねがい! 素通りしないで」という看板を見つけ、調べてみました。1千万年前から同じ姿であること、オスが子育てに参加する「イクメン」であることを記事に書きました。動物園というとパンダやゾウを思い浮かべますが、地味だけど魅力的な動物が多くいます。調べてみるとおもしろい発見があるよ、と読者にも伝えられたらと思います。 私が働く大阪で、がんばって活動しているアイヌ民族の女性がいます。その女性は差別に苦しんだ分、自分の子どもたちには「血筋にほこりを持てる生き方をしてほしい」と願っています。学校では多くを学ばないことを取り上げるのも、小学生新聞の大切な役割だと考えています。

答えてくれた人

読んだ子どもたちに、「へー、こんな世界があるんだ」という驚きや、「それなら、自分はこう思う」と考える材料を提供する―。 それを目標に、日々勉強する姿勢を、大切にしています。