電気はためられないの?

おしごと年鑑 社会の土台を支えるお仕事 2020年度
電気事業連合会

今わたしたちが家や学校で使っている電気は、いつつくられたものなのでしょう? 電気が家までどうやって届くのか、電気事業連合会に教えてもらいました。

電気はためられないんだ。
「今」使っている電気は、「今」つくられたものだよ。

電気は水とちがって、大量にためておくことはできません。だから、電力会社は電気がいつ、どのくらい必要なのかを予測しながら、必要な量を発電しています。電気の流れは光と同じくらい速く、1秒間で地球を7周半もできるほど。発電所でつくられた電気は、ほぼ同時に、私たちのもとへ届きます。

電気事業連合会
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発電所から
みんなの家まで、
ほぼ一瞬でたどりつくよ。

電気事業連合会

電気にも「品質」がある!

電気にも「品質」がある!

発電所でつくった電気が使う量に対して多すぎたり少なすぎたりすると、工場の機械が正しく動かなくなったり、悪くすれば広範囲にわたって電気が使えない、大停電が起こったりする恐れもあります。「停電することなく安定して届けられる」というのが、品質の高い電気の条件です。

一日の電気の使用量の推移

一日の電気の使用量の推移

日本のエネルギー自給率は何%?

現在、日本の発電は、多くを石炭や石油、天然ガスを燃やす火力発電に頼っています。これらの燃料は、ほとんどを海外からの輸入に頼っています。かつては、燃料をリサイクルできる原子力発電を増やすことでエネルギー自給率を高めていましたが、2011年3月の東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故以来、運転している原子力発電所が減り、現在は原子力発電を国産エネルギーとして計算しても、10%しかありません。
エネルギー自給率が低いということは、世界で何かトラブルがあったときに、影響を受けやすいということ。安定した国産エネルギーを確保することが、大きな課題となっています。

各国のエネルギー自給率
  • ・端数処理の関係で合計が一致しない場合がある
  • ・数値は2017年実績

出典:IEA World Energy Balances(2019 Edition)

東日本大震災の前は原子力発電が全発電量の3割近くを占めており、日本のエネルギー自給率も20%を確保していた。現在は10%と、非常に低くなっている

原子力発電は国産エネルギーなの?

電気事業連合会

ウランを焼き固めた原子力発電の燃料ペレット。これ1粒で、1つの家庭の約8カ月分の電気をまかなうことができます

原子力発電は、「核分裂」という、わずかな燃料でとても大きなエネルギーを生み出すことができる現象を利用して発電します。燃料になるのはウランやプルトニウム。天然のウランは外国から輸入しなければ手に入りませんが、一度輸入すると、長い期間使うことができます。また、一度使ったウランは特別な処理をすることで95~97%が再び使えるようになるので、石油や石炭のように、使ったらなくなってしまうわけではありません。このような性質から、原子力発電は国産エネルギーとして計算されます。

電気事業連合会

風や太陽の光といった日本の豊かな自然を使ったエネルギーも、まだ量は少ないけれど、純粋な国産エネルギーだね!

電気事業連合会

何十年先の未来まで予測し、
みんなの生活を支える仕事です。

答えてくれた人

電気事業連合会広報部副長
堀 靖史さん

電気って、水をダムにためるように、大量にためておけるイメージがありませんか?
でも、電気は大量にためることができないんです。だから私たちは、工場がどのくらい機械を動かすか、人々がどんな生活をしてどういう場面で電気を使うかを予測して、必要な電気を正確につくるための計画を立てています。
こうした計画は、1年2年の短い期間で立てるのではなく、発電所や送電線の建設も含めると、10年単位の長い期間で、物事を見極めていかなければなりません。
電気は皆さんの生活になくてはならないもの。将来にわたって、人々の生活と日本の産業を支えるため、私たちは日々働いています。

どんなエネルギーを利用するのがいいのか、みんなも自分の問題として考えてみてね。

電気事業連合会