シーチキン®って、何でできているの?

おしごと年鑑 食べたり飲んだりに関わるお仕事 2024年度
はごろもフーズ株式会社

サラダにパスタ、さまざまなお料理で活躍するシーチキン。何のお肉か、気になりませんか?
はごろもフーズに聞いてみました。

  • 水産業の仕事
  • 缶詰をつくる仕事
  • 工場で働く仕事

マグロやカツオなどが原材料になっているよ。

シーチキンは、マグロ(ビンナガマグロ、キハダマグロ)やカツオ・ブリといった魚を、油漬や水煮などにしたものです。まずは、缶詰のシーチキンができるまでを見てみましょう。

原料搬入・解凍

1 冷凍された魚を搬入します。

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蒸煮

2 解凍して水洗いし、すばやく頭と内臓を取りのぞいてから、高温で数時間蒸します。

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クリーニング

3 魚肉を冷まして皮やヒレを取りのぞき、良質な身だけを選びます。

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肉詰・計量

4 検査に合格した良質な身を缶に詰め、中身の重さをチェックします。

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注液

5 調味液を入れます。

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密封

6 中の空気を抜いてふたをします(巻き締めという)。

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殺菌

7 高温で数十分間殺菌します。

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検査

8 抜き取り検査をします。

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出荷

9 カートンに詰めて出荷します。

何でシーチキン®と言うの?

ニワトリとマグロ

マグロやカツオのことを英語では「ツナ」と呼び、それを油漬などの缶詰にしたものを「ツナ缶」と呼びます。1958年、はごろもフーズ(当時は後藤缶詰所)は、日本人にツナ缶をもっと食べてもらいたいという思いから、わかりやすく記憶に残る名前を考えました。原料のビンナガマグロが鶏肉(チキン)のように白く、やわらかくて、おいしいことから、「海のニワトリ」という意味で「シー(Sea)チキン(Chicken)」という名前をつけました。

シーチキンは、はごろもフーズの製品の名前で、登録商標なんじゃ!

ドングリーン

缶詰はどうして長持ちするの?

缶詰が常温で長期間保存できる理由は、「脱気」「密封」「殺菌」という缶詰の製法によるものです。また、缶は中身に悪影響を与える光や酸素を通しません。これによって保存料や防腐剤などを使わずに、食べ物を長期間保存できるのです。

脱気

缶詰から空気を抜く

缶詰から空気を抜く

空気を除くことで、容器の腐食や、内容物の色・香り・味・栄養成分などの酸化を防ぐことができるよ。

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密封

空気を抜くと同時に密封

空気を抜くと同時に密封

ふたをして完全に密封することで、外部からの空気や水、細菌などの侵入を防ぐことができるよ。

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殺菌

大きな釜で缶詰を加熱殺菌!

大きな釜で缶詰を加熱殺菌!

密封した缶詰を加熱殺菌することで、内容物に含まれている細菌を殺して、腐敗を防いで長期間保存できるんだ! 一緒に調理もしてしまうんだよ。

缶詰のメリットは?

  • 1 調理されているから、電気やガスなどのエネルギーを使わなくても、そのままおいしく食べることができる!

  • 2 常温で長期間保存できるから、備蓄しておいて災害などの非常時に役立つ!

  • 3 空き缶の90%以上がリサイクルされているから、省エネ・資源保護・ごみ削減などサステナブルな容器!

シーチキン®に使われる4種の魚

ビンナガマグロ

胸ビレが長い魚のため「ビンナガマグロ」と呼ばれる。肉の色は白で肉質はやわらかく、味はさっぱりしている。まぐろ缶詰の最高級原料。シーチキンはビンナガマグロから始まったんだよ。

キハダマグロ

体が黄色みを帯びており、「黄色い肌」から「きはだ」と呼ばれる。肉質はやわらかく、旨みがある。缶詰原料として広く使われる。「L」がつくシーチキンはキハダマグロが原材料だよ。

カツオ

かつお節などで古くから日本人になじみのある魚。肉質は赤身でやわらかく、魚の強い旨みがある。缶詰原料として世界的に広く使われる。「マイルド」がつくシーチキンはカツオが原材料だよ。

ブリ

マグロやカツオ同様に日本人に人気のある魚。肉質はやわらかく、味はしっかりした旨みがある。2023年8月にシーチキンに仲間入りしたよ。「シーチキンEvery(エブリ)」で覚えてね。

シーチキン®種類がいっぱい!

シーチキンは魚の種類や形状、調味液や容器の違いなどにより、たくさんの種類があります。最近はよりヘルシーなオイルや食塩不使用タイプ、取り扱いが簡単なパウチタイプも人気です。

シーチキンの種類

シーチキン®の原材料は栄養たっぷり!

シーチキンの原材料である「マグロ」「カツオ」「ブリ」には、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。

※出典:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

たんぱく質は体に欠かせない三大栄養素の1つなんだって!

ミナ

「人と自然をおいしくつなぐ」お仕事です

答えてくれた人

はごろもフーズ株式会社
企画部 広報担当 牧田康代さん

はごろもフーズの本社がある静岡県は、昔からビンナガマグロがたくさん水揚げされる地域でした。この水産資源を使って産業を興そうと、県が中心となってツナ缶の製造を始めたのが1929年のこと。その2年後の1931年に当社もツナ缶の製造を始め、のちに「シーチキン®」と名付けてお客様に広く愛されるブランドに成長しました。
2020年10月に「シーチキン®」の新しい工場、新清水プラントが静岡市にできました。新清水プラントにはシーチキンができるまでの見学・体験ができる施設「シーチキンアカデミー®」を備えており、学校の社会科見学のみ見学を受け付けています。

シーチキンアカデミーはプロジェクションマッピングなどを使った見ごたえのある施設です。みんな見に来てね!

答えてくれた人
シーチキンアカデミー
シーチキンアカデミー