みんなが知ってる「アスパラガス」や「たべっ子どうぶつ」は、何十年も、ずっと同じ味なんだ。じつは、味を変えるより、変えないほうが、ずっと難しいんだって。どうやって味を守っているのか、株式会社ギンビスに教えてもらったよ。
お菓子は生き物だから、その時々のコンディションに合わせて、材料やつくりかたを工夫しているよ!
「たべっ子どうぶつ」の歴史
モンドセレクション金賞受賞
モンドセレクションは、
商品の品質を評価する、国際的な賞。
「たべっ子どうぶつ」は発売翌年に早くも「金賞」を受賞!
昔はこんな味もあった!
●キャラメル味(1982年)
●ココア&ココナツ味(1985年)
●のり味(1987年)
●チーズ味(1987年)
●アーモンド味(1988年)
……など。
いろんな味の中で特に愛された味だけが残っていったんだケモ!
そのころの日本は?
「たべっ子どうぶつ」が誕生してからこれまで、40年あまりの年月が過ぎました。そのあいだ、日本には、さまざまなできごとが起こりました。
第2次石油ショック
急激な原油の値上がりで、物価が上昇。
1973年に起こった第1次石油ショックとともに、
日本経済は大きな打撃を受けた。
バブル景気
好景気に日本中が浮かれた時代。
バブル景気が終わると、長い不況に突入。
青函トンネル開通
海底鉄道トンネルとしては、世界最長。
「昭和」から「平成」へ
64年続いた「昭和」が終わった。
新幹線「のぞみ」運転開始
東京ー新大阪間を2時間30分で結んだ。
サッカーJリーグ開幕
日本初のプロサッカーリーグが誕生。
阪神・淡路大震災
兵庫県南部を中心に、甚大な被害をもたらした。
初めて「震度7」が適用された。
長野冬季五輪開催
日本はスキー・ジャンプなどで、
5個の金メダルを獲得
ぼくが生まれる前だ!
「ミニたべっ子どうぶつ
メープルバター味」発売
そのころの日本は?
二千円札発行
沖縄サミットと西暦2000年をきっかけにつくられた。
「たべっ子どうぶつ
チョコビスケット」発売
「たべっ子BABY」発売
生後1歳から食べられるよう工夫されている。
「たべっ子水族館」発売
ビスケットの中までチョコをしみこませる新技術を開発。
そのころの日本は?
東日本大震災
日本の観測史上最大のマグニチュード9.0という
超巨大地震。津波や、原子力発電所の事故も起こり、
日本に甚大な被害をもたらした。
「保存缶」発売
前年の東日本大震災を受けて、非常食用に発売。
そのころの日本は?
東京スカイツリー®開業
高さは634メートル。
「たべっ子どうぶつの日」
制定(5月5日)
ギンビスが、「こどもの日」の5月5日を
「たべっ子どうぶつの日」として制定。子どもたちの明るい
未来を築き上げたいとの思いを込めた。
そのころの日本は?
「平成」から「令和」へ
5月1日から新しい元号「令和」の時代に!
東京五輪・パラ五輪開催予定
メイン会場となる、新国立競技場の建設が進む。
原料が変わって大ピンチ!
東京でつくっていた「アスパラガス」を、茨城の新しい工場でつくることになったときのこと。原料が変わったためか、できあがりの味が変わってしまうというピンチがあった。どの原料が味の変化に影響しているのか、すぐにはわからなかったため、水すらも原因じゃないかと疑って、東京から水を運んで試したこともあった。試行錯誤を繰り返して、ようやく同じ味を出せるようになったんだって。
▲アスパラガス
シンプルな素材でできているからこそ、素材の違いがそのまま味に出てしまうのよ。
オーブンが変わって大ピンチ!
オーブンを新しくしたときにも、ピンチがやってきた! 実は、オーブンには、同じメーカーの同じ機種であっても、それぞれ「個性」がある。職人さんは、長年の経験でオーブンの個性を理解し、製品を絶妙な焼き加減で仕上げていた。でも、新しいオーブンには、また違う個性があるので、同じように焼いても同じ味にならなかったんだ。そのときも、職人さんが何度も焼き加減を試して、オーブンの個性をつかんだんだよ。
材料費アップで大ピンチ!
「たべっ子どうぶつ」は、40年間、味だけでなく、値段もほとんど変えていない。年月とともに、材料費、パッケージ代、商品の運送費が上がっていくが、材料費の仕入れ値を交渉したり、社内の仕事のムダを省いたりなどして、買いやすい値段を維持しているんだって。
■40年で、公務員の初任給は約2倍に!
■「たべっ子どうぶつ」は、子どもでも買いやすい値段のまま!
100年続くお菓子を目指しています!
株式会社ギンビス 代表取締役社長 宮本周治さん
「たべっ子どうぶつ」は、食事でいうと「白いごはん」みたいに、毎日食べても飽きない、安心感を与える味。この味をつくるのが、最高に難しいんです。お菓子の世界は、次々に新しい商品が出てきますが、みんなに愛されてずっと残り続けるお菓子はとても少ないんですよ。そんななかで、ギンビスの「アスパラガス」は50年、「たべっ子どうぶつ」は40年 以上、みなさんに愛され続けています。世界的に見ても、100年続いているお菓子はほとんどありませんが、「アスパラガス」や「たべっ子どうぶつ」が、そんな「100年ブランド」になれるよう、親子で食べ続けていただけるよう、これからも味を守り続けていきます。
お菓子を通して世界の平和に貢献します。