麺にお湯をかけて数分で食べられる「マルちゃん 赤いきつねうどん」のつゆは、地域によって味が違います。意外に知られていないこの事実の真相について、東洋水産に教えてもらったよ。
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地域の好みに合わせているから、4種類の味のつゆがあるんだよ!
東洋水産では長年にわたり水産物を手がけてきた技術とノウハウをいかし、1975年に業界初のカップ入り即席きつねうどんを発売しました。その後、さらに研究を重ねて完成したのが、「赤いきつねうどん」です。日本では地域によって味の好みが異なります。だから、それぞれの地域のお客様に好まれるように、だしの原料や配合を変えて4種類の味のつゆを使っています。
北海道向け
北海道北部でとれる利尻昆布とかつお節のだしをベースとした風味豊かでまろやかなつゆ
東日本向け
昆布とかつお節を使っただしをベースとした品のあるつゆ
関西向け
昆布にかつお節、さらに雑節・煮干しを加えただしをベースに、淡口の醤油で仕上げたすっきりした関西風のつゆ
西日本向け
昆布とかつお節のだしをベースに、煮干し・雑節のだしを加え、淡口の醤油で仕上げたすっきりしたつゆ
※東日本と西日本のカップ側面には、栄養成分表示の下に大きくEまたはWと書いてあるよ。
ふたとカップをよく見ると、どの地域の「赤いきつね」か、わかるよ!ただし、その地域に行かないと買えないんだポン!
かつお節は日本の伝統の味
かつお節のだしは、室町時代からある日本の伝統的なだしです。以下のイラストでは、原料のカツオからかつお節を作る一般的な過程を紹介します。東洋水産では、独特な伝統的方法である「手火山焙乾製法」で手間をかけて作る「伊豆田子節」も作っています。
▲ かつお節には「枯節」(上)と「荒節」(下)がある。荒節はカビをつける前のかつお節だよ!
カツオを切る
カツオの頭をカットして、三枚に下ろす(二枚の身と中骨に切り分ける)
かごに並べる
カットした身を煮るために、かごにていねいに手ぎわよく並べる
ゆでる
かごに並べたカツオを、約1時間じっくりゆでる。ゆで上がったカツオから骨を抜く
いぶす
せいろ(容器)に並べて、約2週間いぶして水分を抜く。これで荒節が完成!
カビをつける
荒節にカビをつけ乾燥させる。この作業を繰り返して、香りのよい枯節のできあがり!
マルちゃんは、アメリカやメキシコでも大人気!
マルちゃんの人気は、日本国内だけではありません。世界のたくさんの国で食べられています。スープの味はもちろん現地の人の好みに合わせて、いろいろな種類を作っています。
メキシコでは、マルちゃんがインスタントカップ麺の売り上げの約8割を占めています。その結果、メキシコでは「マルちゃん」という言葉が、「すぐできる」「はやい」という意味で使われます。たとえば、「議会がマルちゃんした」というと、「議会がはやく終わった」ということなのです。
▲アメリカのマルちゃんは、約40種類。一番人気があるのはチキン味!
▲メキシコでは約25種類のマルちゃんがあり、
一番人気はエビ・ライム・ハバネロ味!
海外でも人気なんて、知らなかった!
「食」を通してみなさんに笑顔をお届けします!
東洋水産株式会社 CSR広報部 横山園花さん
東洋水産は「マルちゃん」ブランドで知られる総合食品メーカーです。おいしくて安全・安心な商品をお届けすることはもちろん、「食にかかわる体験」を通して食への関心を高める活動を行っています。具体的には、地域によって違うだしの特徴を学んだり、たくさんの具材から好きなものを選んで作る「オリジナル赤いきつねうどん作り」を実施しています。これからも、「食」について楽しく学べるCSR活動を増やしていけるように、いろいろなことに挑戦します。
みなさんの住んでいる地域のだしには、どんな特徴があるかな?