しごとについての質問
「『仕事が楽しい』なんてことあるわけない!」と父が言う。働くってつらいことなの?(16歳・男子)
「これも学習マンガだ!」山内康裕 (やまうちやすひろ)さん
※「これも学習マンガだ!」公式WEBサイト https://gakushumanga.jp/
先週はつらかったけど、今週の仕事は楽しいかも
『左ききのエレン』(全24巻)
原作:かっぴー
漫画:nifuni
出版社:集英社
価格:484~550円(税込)
電子書籍あり
©かっぴー・nifuni/集英社
世の中には「『仕事が楽しい』なんてことあるわけない」という人もいれば「楽しくて仕方がない」という人など、いろいろな人がいます。また、つらそうだけど実は楽しんでいる人もいれば、同じ人でも「先週はつらかったけど、今週の仕事は楽しい」ということもあるでしょう。
楽しいと感じるかどうかは、その時々の環境や状況によっても変わるものだと思います。なので仕事をするときには「楽しいわけない」と決め込まずに、その時々で、どういう仕事をしたいのか、どういう気持ちで働きたいのかを考えてみるのが良いのかもしれません。
『左ききのエレン』に出てくる主人公の朝倉光一は、広告代理店でデザイナーとして働いています。長時間労働は当たり前。競争も激しく、精神的にも体力的にも大変そうで、はたから見れば「とってもつらそう」に思えます。光一自身、つらさを吐露する場面もありますが、自分がやったことが認められて高揚したり、仕事に夢中になっている楽しそうな瞬間も訪れます。
ジェットコースターのような環境で走り続ける光一に「仕事は楽しいですか?」と聞いたら、その時々で違った答えをしそうです。そんなことを想像しながら読んでみても面白いと思いますよ。
好きなことを仕事にしたら「つらいことはなくなるかも」?
『ディノサン』(既刊5巻)
著者:木下いたる
監修:藤原慎一
出版社:新潮社
価格:682~726円(税込)
電子書籍あり
でも、「つらいのは嫌だな。好きなことを仕事にしたら、つらいことはなくなるかもしれない」、そういう人におすすめのマンガが『ディノサン』です。
1946年に発見された恐竜が、繁殖や遺伝子操作によって現代に再生された世界。一躍、恐竜ブームが訪れますが、ある事故をきっかけにブームは下火になってしまいます。そうして経営難となった恐竜園「江の島ディノランド」を舞台にした作品です。
恐竜をこよなく愛している新人飼育員の須磨すずめは、恐竜の魅力を伝える理想に燃えます。恐竜が大好きだという気持ちをもちながら、飼育の仕事を通じて、飼育の大変さ、経営の難しさなどの現実にぶつかり、もがき、前へ進もうと努力します。
読み進むにつれて、思わず応援したくなります。仕事はずっと楽しいわけではないけれども、自ら楽しいことを見つけていこうという気持ちが大事だと気づかせてくれる作品です。