筋力をつけてムキムキになって、身体を使いたい。どんな仕事がある?

2022.02.28 みんなの質問

しごとについての質問

「筋力をつけてムキムキになって、将来身体を使う仕事をしたい。そういう職業はありますか?」(8歳・女子)

児玉ひろ美(こだま ひろみ)さん

公立図書館司書とJPIC*読書アドバイザーのふたつの立場から子どもの読書推進活動を展開。幼稚園・保育園から中学生まで、お話し会やブックトークの実践とともに、成人への講座や講演は年100回を超える。近年は短期大学にて「児童文化」「絵本論」の講義を担当し、「2021・2022・2023年度ブックスタート赤ちゃん絵本 選考委員」でもある。著作に『0~5歳子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)等があり、雑誌やWEB等でも連載中。

*JPIC(ジェイピック):一般社団法人 出版文化産業振興財団

「筋トレは人生を楽しくする!」をモットーにしている大人がいます


『大人も気づいていない48の大切なこと』

著者:Testosterone

出版社:学研プラス

価格:1430円(税込)

「筋力をつけて筋力を使う」仕事をしたい。かなり絞り込んだ目標ですね。まず仕事を考えるうえで大切なのは、鍛えた筋力を使って、あなた自身がどんな生き方をしたいか、どんな人になりたいか、です。そこで、8歳のあなたを応援し、一緒に考えることができる本を探してみました。


『大人も気づいていない48の大切なこと』の著者は、悩みを抱える大人にポジティブ発信で元気や勇気を与え、Twitterのフォロワーが138万人(出版時)というTestosterone(テストステロン)さん。筋トレ伝道師です。


Testosteroneさんは学生時代110キロを超える肥満体でしたが、アメリカ留学中に筋トレと出会ったことで、「人生は、考えかたのちょっとしたヒントを得ることで劇的に変わる」と気づきます。筋肉を鍛えたことが、結果として人生の選択肢を増やしたのです。


本書は、悩みを抱える10代に向けて「大人も気づいていない、人生を楽しむためのコツ」をまとめたもの。若者が少しでも心をラクにして自分らしく生きられるよう、48のテーマが作られています。文字は大きく、漢字全てにルビがあったり、ムキムキでコミカルなキャラクターが登場したりして、本が苦手な人にも読みやすくつくられています。「筋トレは人生を楽しくする!」をモットーにしているTestosteroneさんの考えから、あなたらしい生き方を探すヒントが見つかるかもしれません。

今なお優れたリーダーとして世界中から尊敬されるシャクルトンとは


『シャクルトンの大漂流』

著者:ウィリアム・グリル

訳:千葉茂樹

出版社:岩波書店

価格:2310円(税込)

では、どんな人になりたいか?のヒントとして、没後100年を迎えるイギリスの探検家アーネスト・シャクルトン(1874~1922)の実話に基づいた絵本『シャクルトンの大漂流』をご紹介しましょう。

想像してみてください。スマホをはじめとする通信機能が一切ない時代のことを。南極大陸横断を目指した船が沈没し、地球上で最も過酷な環境と言われる南極にシャクルトン隊28人の男たちはとり残されます。考えただけでもゾッとしますね。

ところが、リーダーのシャクルトンは隊員全員を連れて生還します。いくら体自慢の屈強な男たちの集団とはいえ、極限の状況下で誰一人欠くことなく連れ帰り、今なお優れたリーダーとして世界中から尊敬されるシャクルトンとは、どんな人物なのでしょう? それはこの絵本が教えてくれますよ。