おもちゃを作る人になりたい。どうやってアイデアを形にするの?

2021.04.28 おしごとBOOK

しごとについての質問

「おもちゃを作る人になりたい。何が必要? どうやってアイデアを形にするの?」(12歳・男子)

児玉ひろ美(こだま ひろみ)さん

公立図書館司書とJPIC*読書アドバイザーのふたつの立場から子どもの読書推進活動を展開。幼稚園・保育園から中学生まで、お話し会やブックトークの実践とともに、成人への講座や講演は年100回を超える。近年は短期大学にて「児童文化」「絵本論」の講義を担当し、「2021・2022・2023年度ブックスタート赤ちゃん絵本 選考委員」でもある。著作に『0~5歳子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)等があり、雑誌やWEB等でも連載中。

 *JPIC(ジェイピック):一般社団法人 出版文化産業振興財団

自分が発案したものが、具体的な形になった瞬間の喜びは、とても大きいものですね


『こどものためのプログラミング アイデアを形にする、シェアする』著者:ヘザー・リオンズ

訳:矢倉大夢

出版社:保育社

価格:2420円(税込)

おもちゃの場合、生まれたアイデアをもとに、どんなものを作ったら面白いか、どんなものを作ったら売れるかを考え、商品(おもちゃ)を企画して、提案、開発・設計をし、生産となるのでしょう。おそらくその過程には、徹底したコスト管理(費用の計算)や、材料をどこから調達するかなどのノウハウを持つ人も必要でしょう。つまり、アイデアを形(具体的な商品)にするためには、たくさんの人の知恵や技術が必要なのです。


『こどものためのプログラミング アイデアを形にする、シェアする』では、コンピューターで安全にあなたのアイデアを保存したり、インターネットを使って世界中の人と知恵や技術をシェアしたりするには、どんなことに気を付けておくとよいのか? それらの基本の基を知ることができます。『こどものためのプログラミング』は4巻からなるシリーズで、本書はその3巻目。他の巻は「くらしの中のプログラミング」「ゲームとアニメーション」「役立つアプリを作ってみよう!」というもの。シリーズ全体を通して、コンピューターが苦手な人でも親しみやすい構成です。

モノを作る喜びは、「できたらいいな」を試行錯誤する過程にあります


『しかけ絵本の基礎知識 ポップアップ』

著者:デビッド・A・カーター、ジェームス・ダイアズ(共著)

訳:岡松きぬ子

出版社:大日本絵画

価格:4290円(税込)

皆さんは授業でプログラミングを学ぶチャンスがあり、かつての私たちが「できたらいいな」と思っていたことを「当然できる」と、成し遂げてしまう可能性に満ちています。そんな思いをギュッととじこんだような一冊『実物で学ぶしかけ絵本の基礎知識ポップアップ 』をご紹介します。


本書はしかけ絵本の神様と呼ばれた、著者によるバイブルのような1冊。表紙をめくれば、すぐに作品が立ち上がり、続いて平行折り19種類・ななめ折り13種類・円盤4種類・プルタブ8種類の合計44種類の手法が、詳しい解説と実物で紹介されています。それらを組み合わせれば、この世のあらゆるものがポップアップで表現できるのではないかと思えるほど。きっと、「できたらいいな」を具体的にするヒントになることでしょう。