しごとについての質問
両親は『手に職をつけたほうがいい』っていうけど、どういうこと?(12歳・女子)
<答えてくれる人>清水克衛(しみずかつよし)さん
技術や技能を持っているからこそ、実現できることがあります

『「どうせ無理」と思っている君へ』
著者:植松 努
出版社:PHP研究所
価格:1200円(税別)
「手に職をつける」とは、何かしらの技能を身につけるということ。この意見に賛成です。『「どうせ無理」と思っている君へ』の著者植松努さんは北海道の赤平という場所で町工場をやっています。あるとき子どもたちと話をしていたら、「そんなことしたってどうせ無理だ」と大人から言われている子が多いことを知ります。
植松さんは、「どうせ無理」という言葉は、人の未来の可能性を奪う、殺人と同じくらい罪な言葉であると思い、人から「絶対に無理だ」と言われることに挑戦する決心をし、20人の社員とロケット作りを始めます。初めは失敗の連続。でも、彼はあきらめません。なぜなら、「どうせ無理」という言葉の否定に情熱を持つと同時に、彼には“技能”があったからです。ロケット作りは大成功!「絶対に無理」という言葉をひっくり返したのです。
工場に視察にきたアフリカのとある国の要人がこんなことを言ったそうです。「人生の目標が、お金だとどうなるか知っていますか? 勉強も努力も働く必要もなくなって、犯罪だらけになってしまうのですよ」。お金を最短で得るためには、持っている人から奪うのが一番だという結論になってしまうというのです。
何かしらの技能がなければ、いつもお金で物を買うしか道はありません。しかし、手に職があれば自分で作り出すことができるのです。
仕事につながる技能を身につけると、人の役に立つ場面にいくつも出会えます

『お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ! ②[出会い編]』
著者:中村文昭
出版社:サンマーク出版
価格:1300円(税別)
手に職をつけるということには、必ず勉強と努力が必要です。今、勉強を嫌々やっている人もいるかもしれません。しかし技能を磨く勉強や努力は楽しいですよ。だって、今までできなかったことが、みるみるできるようになるからです。そして、素晴らしいことやモノができれば多くの人の役に立ちます。
『お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!』の著者、中村文昭さんは、仕事を通じて、多くの人を喜ばせる技能を身につけました。人とご縁を持つことで人生が無限に広がる実体験を語っています。手に職をつけるということは、人の役に立ち、喜ばせる手段を身につけるということなのです。楽しくないはずがありませんね。