シューフィッター
足は、長さや幅、形が千差万別。同じ足の人はいないし、左右の足の形や寸法がまったく同じ人もいないんだって。そのため、靴のサイズは5㎜刻みで精密に作られているよ。足に合わない靴を履き続けていると、足のゆがみや痛みにつながることも。私たちが「最適の1足」に出合う橋渡しをしてくれるのがシューフィッターだ。(写真提供/一般社団法人 足と靴と健康協議会)
靴合わせだけでなく、歩き方や足の病気予防もアドバイス
シューフィッターは、靴の専門店や百貨店などの靴売り場で、お客さまの足にフィットした靴を提案するのが仕事です。店頭販売のほか、靴のメーカーなどで商品を企画する人や、スポーツ選手の専属になって靴を選び調整したりする人もいます。
店頭販売のシューフィッターは、靴のサイズや形、デザインなどの選び方だけでなく、歩き方や足の病気予防についてもアドバイス。より安定するように中敷きで調整をすることもあります。
店頭では、入ってくるお客さまの歩き方の癖や、靴のかかとの減り具合をよく見ています。靴が足に合っているかは、靴のシワの入り方などを見れば一目瞭然。ほとんどの人は、実際より大きな“自称サイズ”を履いているそうです。
最初に、足の長さと幅、甲まわりなどをメジャーや専用の器具を使い、靴を試し履きしたら、片足で20カ所以上チェックします。その際、これまで起きたトラブルや足の質なども細かく確認するため、足の骨や筋肉の構造から足の病気などに至るまで、足に関する知識が欠かせません。
試着では、片足しか履かない、座ったまま履くという人が多いのですが、必ず両足ともに履いて少し歩くのが正解です。シューフィッターはその様子を確認し、最適な靴を提案します。
とはいえ、「キツいのが好き」「緩いのがよい」といった好みもあるので、ジャストサイズをすすめると、「違和感がある」と言われることも。そのため靴を販売したあとも、足のトラブルがないかアフターケアも大事にしています。
どうしたらシューフィッターになれるの?
学歴や年齢は基本的に不問ですが、実務経験が3年以上必要。靴屋で働くなど、靴に関わる仕事をしていることが条件です。資格を取るには最低でも半年、上級資格を取るにはさらに1年間勉強が必要です。