
誰もが大好きなフルーツ、バナナ。でも日本で栽培しているところ、あまり見たことないですよね? バナナがどこから来るのか、バナナ商社のユニフルーティー ジャパンに聞きました。
- バナナづくりの仕事
- 商品開発の仕事
- 果物の輸入の仕事
日本で消費されるバナナの約75%が、フィリピン産だよ。
バナナは北緯30度から南緯30度までの「バナナベルト」と呼ばれる温暖な地域で生産されています。日本では沖縄県や鹿児島県、宮崎県などで栽培されることもありますが、わたしたちが食べるバナナのほとんどは、輸入品です。輸入バナナの約75%(*)は、フィリピンからやってきます。
*2025年財務省貿易統計から(重量ベース)

フィリピン・ミンダナオ島で生産
ユニフルーティー・グループは、フィリピン南部のミンダナオ島に、自社管理農園や提携農園を持っています。広さは小さなものでも東京ドーム10個分くらい。栽培環境・成育状況を見ながら除草剤や殺虫剤の使用も厳しく制限して、安全なバナナを育てます。収穫したバナナは選果場で汚れを落とした後、品質を検査。日本の消費者の目線に立ち、基準をクリアしたバナナにラベルを貼り、箱詰めをします。
バナナは畑の標高によって、品質も変わるんだ。

▲実が大きくなると袋がけをし、重さで幹が倒れないように支柱を立てる。太さや大きさを見極めながら、収穫するよ
バナナの秘密①
バナナは「木」じゃない!
バナナは高さが数メートルにまで成長しますが、実は1回ごとの収穫ですべて枯れてしまいます。野菜に近い果物といえます。木のように見える部分は仮茎(かけい/または偽茎[ぎけい])と呼ばれ、柔らかい葉が重なり合っているのです。

▲バナナの幹の断面図
バナナの秘密②
バナナには種がない!
「種のあるバナナ」は、野生には存在しますが、私たちが食べているバナナには種がありません。「種がないバナナ」は紀元前1万〜5000年ごろ、突然変異によって偶然できたと言われています。私たちが栽培する種なしバナナでは、収穫した後の茎の根の脇から出てくる新芽を使って、次の世代のバナナを育てます。

▲健康そうな新芽だけを選んで約8週間ほどで苗を増やし、それを農園に植え替え8〜12カ月で収穫となる
週に2回、バナナを積んだ船が日本にやってくる
毎週2回、フィリピン・ミンダナオ島の港で荷を積んだバナナ船が、日本の港に着きます。バナナはとても温度に敏感な果物。バナナを船まで運ぶ大型トレーラーのコンテナ内も、船に運ぶまで保存する冷蔵施設も、船の貯蔵庫も、常に13.5〜13.8℃という温度が保たれます。
この温度がとても重要で、バナナの鮮度が保たれます。これ以上だと熟成が進み、逆に一度でも13℃以下に置かれてしまうと低温障害が起こり、色がくすんでしまいます。この状態を、わたしたちは「バナナがカゼをひいた」と言っています。気温が低い場所が苦手なバナナは、適切な温度管理とともに海を渡ってくるのです。

青いバナナを黄色くしてから出荷
黄色く熟したバナナの輸入は禁止されています。日本の農作物に影響を及ぼす虫が寄生していたり、虫の卵が産みつけられている可能性が高いからです。青いバナナには害虫が寄生しないことが判明しているので、青いうちに収穫し、青いまま輸入しなければなりません。
日本に着いた青いバナナは、温度や湿度を管理された「室(むろ)」という施設に入れられ、果物を成熟させる「エチレンガス」という成分を使って、熟成を促進させます。箱詰めされたバナナの位置で熟成にむらができないよう、ユニフルーティージャパンでは、風が強く循環する最新式の「差圧式室」を使っています。

段ボールの下に空いている隙間や、段ボールを持つ時に手を差し込む穴も、エチレンガスを循環させるために重要な役割を果たしているんだポン!


▲「室」では、バナナをおいしく成熟させる専門家が、環境を調整。お客様の手元に届く時に一番食べ頃になるよう、絶妙の状態にして出荷するよ
「一年中、どこのお店でも買えるバナナ」を実現するために
株式会社 ユニフルーティー ジャパン
西日本加工場 加工ディビジョン
デパートメントマネジャー 藤森真志さん
わたしたちは、24時間365日、それぞれ個性を持った、生きているバナナと日々格闘しています。毎日、朝、昼、夕方に目で見て、触って、匂いを嗅ぎ、コンピューター制御の測定数値を確認しながら、バナナは苦しくないか、予定通りに黄色くなっているかを確認しています。バナナも人間と同じで、二酸化炭素がたまりすぎると呼吸ができなくなり、黄色くなりません。また、収穫した畑により、成熟スピードに差がでてきます。毎日見守り、みなさんに同じ色・同じおいしさで食べていただけるよう、経験と知恵を尽くすのが、わたしたちの仕事です。
バナナを介して、国と国、人と人をつなぐお仕事ですよ。


▲より多くの若い人にバナナを身近に感じてもらおうと、バナナ形キッチンカーが大活躍! イベントやお祭り会場でバナナジュースを販売しているよ