
日本気象協会で働く気象予報士は、未来の天気の変化をコンピューターで予測した「気象情報」をさまざまな分野で活用し、社会課題を解決するサービスを提供しています。具体的に見てみましょう。
- 天気予報の仕事
- 資格のいる仕事
- 気象に関する仕事
天気予報から季節の商品がどのくらい売れるかを考えたり、防災や環境対策に役立てたり、すごい技術で「未来」を支えているよ。

メディアで解説


テレビなどのメディアの気象情報コーナーに気象予報士として出演し、天気予報や季節の話題などを解説します。出演する数時間前から、気象情報を分析して準備。限られた時間の中で、視聴者に伝わりやすい言葉を選びます。特に災害時には、危険の内容や注意点を冷静かつ正確に伝え、行動につなげる「伝える力」が重要です。
環境保全・エネルギーの安定供給に貢献

気象を通じて、環境保全とエネルギーの安定供給に貢献することが目的です。いずれも気象情報を分析し、将来の気候変動を予測します。
環境保全の一例:地球温暖化が農作物の収穫にどのような影響を与えるかを分析し、その結果を国や自治体に役立ててもらいます。
エネルギーの安定供給の一例:電力を安定して供給できるように、風速や日射量などを分析。電力量を予測した気象情報を、企業に提供・活用してもらっています。

ビジネスや防災のコンサルティング

自治体や企業などに気象情報や気象予測を提供。気象のプロとしてコンサルティング(専門的なアドバイス)をします。コンサルティングには、気象災害に関する分析・予測をする「気象災害予測」、商品の売れ行きなどを分析・予測する「商品需要予測」などがあります。
気象災害予測:河川やダムの流域に降る雨の量や、ダムに流れ込む水の量などを予測。土砂崩れや洪水などの災害が起こる前に、安全な場所に逃げる行動につなげます。
商品需要予測:アイスクリームや鍋つゆ、カイロなど、企業が販売する商品の売り上げと気象との関連性を分析・予測。売れ時や、効率的な製造プランのアドバイスをします。

気象情報の作成と提供

テレビやSNS(エスエヌエス)、街の電子看板(デジタルサイネージ)で使われる天気図や、キャスターが読む原稿など、気象情報に関する画像やテキストを作成、提供します。お天気アプリなどのメディア向けのコンテンツも制作します。また、花粉や桜の開花といった「季節情報」を作成する場合は、現地調査に出向くこともあります。

AI(エーアイ)による高精度予測

日本気象協会は、従来の計算だけでは難しかった、ピンポイントで高精度な予測を実現するため、AI(人工知能)の深層学習を活用しています。
例1) 太陽光の予測(日射量):雲の動きなどのデータと計算式をAIに学習させ、数時間先の「太陽の光の量」を正確に予測。効率的な太陽光発電に役立てます。
例2)電車の強風予測:過去の風速データなどをAIに読み込ませ、「どの路線の、どの場所で、いつ強風が吹くか」を予測。電車の安全な運行と遅延防止に役立てます。


気象予報士とは?
気象観測データに基づいて、気象予報を行う専門家のこと。気象予報士になるには、国家資格である気象予報士試験に合格する必要があります。試験に年齢制限はなく、小学生も受験可能です。

日本気象協会に気象予報士は何人いる?
387人
(2025年7月1日現在)
76周年
2026年5月、日本気象協会は創立76周年を迎えました。
気象庁と日本気象協会の違いは?
気象庁:国土交通省の管轄下にある行政機関。防災の根幹を担います。
日本気象協会:民間の法人。企業や個人向けに天気予報や気象情報のサービスを提供しています。
JWA(ジェイダブリューエー)統合気象予測
日本気象協会が活用している気象情報の名称。日本気象協会独自の予測モデルである「SYNFOS(シンフォス)」をはじめ、国内外のさまざまな気象予測モデルを利用・統合しているため、とても高い精度を誇ります。

たくさんのデータを集めて精度を高めているんじゃ!

みんなの命やくらしを守る気象情報
一般財団法人 日本気象協会 防災事業部
防災事業課 武田裕輝さん
お出かけや洗濯の前に確認する天気予報は、毎日の生活に役立つだけではなく、みんなの命やくらしを守るためにも活用されています。台風の上陸や線状降水帯の発生によって、大雨などの災害が起こることがあります。大雨そのものを止めることはできませんが、事前に予測することで対策や避難につなげることができます。
私たちは気象予報士として、自治体や企業、メディアなどに気象災害のリスク情報を、いち早く、わかりやすく伝えることに取り組んでいます。こうした情報提供によって、気象災害の被害を少なくするお手伝いをしています。
「気象」を通じて、みんなのくらしを支えます!
