
お肉やお魚が入ったトレー、納豆やカップ麺が入った容器は、紙や透明なプラスチック容器とは異なり、軽くて軟らかいですね。いったい何でできているのでしょうか? 発泡スチレンシート工業会に聞いてみました。
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発泡スチレンシート(PSP:ピーエスピー)というプラスチックの一種でできています。
とても軽くてクッション性や断熱性に優れた素材です。
PSPの90%以上は空気でできている

原料はプラスチックの一種
発泡スチレンシート(PSP)は肉、魚、寿司や弁当、納豆やカップ麺などの食品容器の材料として幅広く利用されています。原料はポリスチレンというプラスチックです。

内部は細かい空気の泡がたくさん入っている
ポリスチレンの粒を約10倍に膨らませて、厚み1~3mmのシートにしたのがPSPです。発泡という言葉が示すように中には小さな空気の泡がたくさん入っています。体積の90%以上は空気のため、とても軽く、衝撃に強く、保温性や断熱性があります。

PSPシートの断面を顕微鏡で見ると細かい泡がぎっしり。
気泡がたくさん発生して10倍に膨らむんだね!

PSPはこうして作られる

1
ポリスチレンの粒(ペレット)と発泡剤(ガス)を機械に入れ、温めながらよく混ぜます。
2
機械から約10倍に膨らんだ筒状のPSPが出てきます。カッターで切り、薄いシートに。
3
シートをトイレットペーパーのように巻き取り高さ約1メートルのPSPロールが完成。
4
品質が安定するまで、約2週間おいてからPSPロールは出荷されます。

出荷
PSPは食品容器に変身!

食品容器を作る会社が、使う用途に合わせて、さまざまな形の容器を作ります。

成型や加工が簡単 使いやすく美しい容器に
食品トレーの作り方
熱を加えることで、さまざまな形に作ることができます。

用途に合わせたさまざまな形のPSP食品容器。
カラフルな食品トレーも。
PSPは熱を加えると軟らかくなり、いろいろな形に作り替えることができます。お弁当容器のご飯とおかずの間に仕切りをつけたり、お寿司が動かないように突起をつけたり、丸い形や四角い形にでき、使いやすく、食べやすい容器が作れます。また、きれいな柄のフィルムを貼り合わせることで、美しく、食べ物をおいしそうに見せる容器も作れます。
熱いお湯を注いだカップラーメンの容器を手で持てるのはなぜ?

小さな空気の泡で熱が伝わりにくい
PSPの容器の中にはプラスチックの薄い膜でできた小さな気泡が入っています。無数の空気の層があるため、熱が伝わりにくくなります。

無数の気泡を通っていくので、熱が伝わるのに時間がかかり、その間に温度も低下します。

紙の容器と比べると…
PSP容器と紙の容器にそれぞれ熱いお湯を注いでから、容器をすぐ手で持つと、PSP容器の表面の温度は43.1℃、紙容器は54.0℃で、約10度の差がありました。だから、熱々のカップラーメンの容器もすぐに手で持てるのですね。
使った後は回収ボックスへ!
貴重な資源としてリサイクルされている
PSP容器は見分けやすく、原料がポリスチレンの単一素材で作られていることが多いので、リサイクルしやすい特徴があります。

マテリアルリサイクル
白色のPSP食品容器は、回収後、もう一度温めて溶かし、食品容器やボールペンやベンチなどの材料になります。

ケミカルリサイクル
着色されたものや印刷された容器はそのままでは再生が難しいことがあります。最近では化学分解し、元の原料に戻す方法が進められています。

最初は「新しい紙」として開発されていた
ポリスチレンを発泡させてつくるPSPは、日本では1962年に本格的に国産化が始まりました。開発当初は、新聞紙に代わる「新しい紙」を目指して開発されていたため、「ポリスチレンペーパー:PSP(Polystyrene Paper)」と呼ばれるようになったのです。紙としての利用は広がりませんでしたが、60年代後半以降、日本ではスーパーマーケットなど大規模食料品店が登場し、衛生的に安全で、便利な食品容器として広く使われるようになっていきました。
知られていないけれど大活躍している材料です
発泡スチレンシート工業会 専務理事 辻󠄀脇伸幸さん
PSPは、私たちの周りでたくさん使われているのに、あまり気づかれない材料です。カップ麺の容器や食品トレーなど、身近なものを作るときにとても大切な「中間材料」として活躍しています。もっと楽しく知ってもらうための子ども向けホームページ「スチロー☆キッズ」もあります。プレゼントが当たるクイズや、自由研究にぴったりの「工作シリーズ」もあるので、ぜひ、のぞいてみてくださいね!
︎スチロー☆キッズ
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