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豆知識 介護の仕事には
どんなものがあって、
どうすれば就けるの?

Answer

介護利用者のサポートをするさまざまな仕事があります。
進学したり就職したりして、資格を取るとよいでしょう。

日本には、40歳以上の人の加入が義務付けられている「介護保険制度」が設けられています。内容としては、65歳以上(特定の病気等になった40歳以上も)で、要介護認定を受けて介護が必要だと認定されると、少ない自己負担額で訪問介護や訪問入浴といった、さまざまな介護保険サービスが受けられるというものです。

こうした介護保険サービスの担い手となり、介護利用者のサポートを行うのが、介護の仕事です。サポートの内容は、食事や入浴、トイレなど、生活全般にわたります。働く場所は、介護利用者が生活する介護施設や日帰りで介護サービスを受ける通所施設、そして訪問介護で訪れる介護利用者の自宅に分かれるほか、医療機関で働くケースもあります。

では、こうした介護の仕事に就くには、どうすればいいのでしょうか。

2024年4月から、介護サービスを提供する事業者は資格のない介護職員に「認知症介護基礎研修」の受講をしてもらうことになりましたが、そのほかの条件はありません。しかし、資格がなければできない仕事も多くあります。

例えば、介護利用者の自宅で食事や入浴、買い物や調理といった身体介護や生活援助を行う訪問介護等では「介護職員初任者研修」等の資格を取得する必要があります。さらに、国家資格である「介護福祉士」を取得すれば、介護の現場でチームをまとめるリーダーなどの役職に就けるチャンスが出てきます。介護利用者の日々の生活と命を預かる大切な仕事なので、専門的な知識があると、よりよいサポートができ、やりがいも深まるでしょう。

また介護分野では、介護利用者の身体介護などを担う仕事のほかに、生活全般の困りごとの相談に乗って助言や支援をする相談員(ソーシャルワーカー)として働くことも考えられます。

ソーシャルワーカーの国家資格は「社会福祉士」が知られていますが、高齢者の福祉だけでなく、児童福祉や障がい者福祉も扱うため、資格を持っていると就職に有利です。また、介護分野の専門としては、「介護支援専門員(ケアマネジャー)」という資格もあります。これは、介護サービスを利用したい人やその家族に対し、日常生活を送るうえでの希望や困りごとなどの相談に乗り、どんな介護サービスが適しているかケアプランを作成し、関係する役所や事業所と連絡・調整をする仕事で、資格がないと就けません。いずれにしても、介護の現場では、資格は強い武器になることがわかりますね。

「将来、介護の仕事がしたい!」と思ったら、まずは国家資格である介護福祉士の取得を目指す専門学校や大学への進学を考えてみるといいでしょう。もちろん、最初から資格がなくても大丈夫です。進学の他に、施設系サービス等は資格がなくても従事することはできますし、働きながら介護職員初任者研修など資格を取得してステップアップすることもできます。

そうして学校や介護の現場で経験を積み重ねていくなかで、「介護の仕事の道を究めたい」「ソーシャルワーカーとして役に立ちたい」などと、自分の目標がはっきり見えてきたら、新たな資格を取ったり、新たな仕事場を探したりと、キャリアアップを図っていくとよいでしょう。

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