写真1枚で、デジタル上の別の空間へ行けるって本当?

おしごと年鑑 未来を生み出す科学技術のお仕事 2022年度
凸版印刷株式会社

現代では通信技術の高速化によって、いろいろなことができるようになっています。いま話題になっている「メタバース」という技術について、凸版印刷に教えてもらいました。

  • ネットワークの仕事
  • 人間の体験を広げる仕事
  • 遠隔ビジネスの仕事

自分の分身「メタクローン®アバター」を使って、「メタバース」という空間に行くことができるよ。

「メタバース」ってなに?

メタバース

「メタバース」とは、私たちが暮らす現実社会とは別のオンラインの仮想空間のことです。身近な所では、皆さんがアバターを使って遊んでいるゲーム空間もメタバースです。メタバースでは、自分の分身であるアバターを使って、さまざまな人たちと交流をしたり、遊んだりできます。メタバースで使用する3D(スリーディー)アバターを簡単に作ることができるサービスとして「メタクローン®アバター」というものがあります。

「メタクローン®アバター」は
どうやって作るの?

「メタクローン®アバター」とは、リアルとデジタルを融合させて作る3Dアバターのことです。以前は1体作るのにたくさんの時間とお金がかかっていましたが、新技術の専用サービスを使えば、写真1枚からでも簡単に作れます。

写真1枚で簡単に
3Dアバターを作成!

  • 昔の写真でもOK

  • 好きな服に着せ替えが可能

  • 身長や体重を変更可能

モノクロ写真からカラー写真を作成

印刷技術とAI(エーアイ)の技術を使ってモノクロ写真からカラー写真を作成。スマートフォンで撮った顔写真からでも、専用のサービスを使えば簡単に3Dアバターが作れます。リアルなものだけでなく、アニメ調のアバターにもできます。

アインシュタイン博士のアバター

すごい! まるで、アインシュタイン博士がよみがえったみたい!

ユイ
アニメ調のアバター

見た目だけでなく

  • 顔や身体の動かし方
  • そっくりな声
  • 思考などの個性や感性

なども再現できるようになるよ!

「メタクローン®アバター」はどうやって使うの?

「メタクローン®アバター」は、メタバースなどさまざまな仮想空間に対応しています。皆さんが楽しむゲーム空間から会議室、商業施設まで! 個性や表情を再現できる「メタクローン®アバター」を使えば、よりリアルに近い体験をすることもできます。

ゲームで使うアバターの進化版なんだね!

ヒナタ
アバター

アバターがあればいろいろな空間へ行けるよ!

バーチャル学校

バーチャル学校

バーチャル学校では、自分そっくりのアバターを使って授業を受けたり、バーチャル校庭で友達と一緒に遊んだりできるよ。

リアルな買い物体験

リアルな買い物体験

仮想空間上で、別の場所にいる友達と一緒にお買い物ができるよ。店員さんに話しかけたり、アバターを使って試着もOK(オーケー)。

歴史上の偉人に会う!

歴史上の偉人

歴史上のえらい人に、メタバース上で会うことができるんだ。今はもう存在しないお城に入ったり、昔の人たちの暮らしを体験したりできるぞ。

仕事や会議も

バーチャルオフィス

バーチャルオフィスに出社すれば、自宅にいながら、みんなと一緒に会議に参加したり、ホワイトボードを使って、スムーズに話し合いができるんだ。

未来はこうなる!?

ゲームから仕事、生活・医療・
公共サービスにも広がるメタバース

2030年頃には、病気の診察や結婚の手続きといった生活に必要なサービスを、メタバース上で受けられるようになる予想です。メタバースを安全に使うためには、個人を認証し、悪用されないためのシステムが必要となります。

メタバース市場の発展

自分のクローンが活躍する未来を目指す

答えてくれた人

凸版印刷株式会社
情報コミュニケーション事業部 張 平さん

「クローン」と聞くと人工的に作られた生き物をイメージするかもしれませんが、私たちの「メタクローン」開発は、デジタル空間の中に人間のクローンを再現する仕事です。人の姿や声、動きなどを一つ一つ再現していくことは、とてもやりがいがあります。
凸版印刷は、これまで「モノを正確にデジタル化する計測技術」や「印刷技術で培われた、高精細なCG(シージー)/3Dコンテンツ制作」など、リアルな世界の情報を最新技術を使ってデジタル情報に変えることが得意でした。この技術を生かして、「メタクローン®アバター」が活躍できるようなサービスを次々と生み出しています。メタバースの技術を発展させると、仕事や遊びがメタバース上でできるようになるので、時間や空間を超えた新しい世界を作っていきたいですね。

答えてくれた人

メタバースが生活の一部になる日はもう少しです。
(上のアバターは私です!)