お笑い芸人のマネジャー のしごと

2022.11.15 紹介します○○のしごと

株式会社ホリプロコムのお笑い芸人のマネジャー、大関貴裕さんと、2011年から5年ほど担当していた、お笑いコンビ「クワバタオハラ」のくわばたりえさん(左)、小原正子さん(右)の画像。
2011年から5年ほど担当していた、お笑いコンビ「クワバタオハラ」のくわばたりえさん(左)、小原正子さん(右)と大関さん。「お笑い芸人になりたいと思ったことは全くありません。だからこそすごいと思っています」=大関さん提供
株式会社ホリプロコムのお笑い芸人のマネジャー、大関貴裕さん

大関貴裕さん

株式会社ホリプロコム マネージメント本部

「笑い」を生む力 そばで支える

芸人のマネジャーは、芸人を一番近くで支える仕事です。本人の代わりに仕事依頼の窓口になったり、依頼相手と出演する企画の内容を相談したり、スケジュール調整をしたりします。

舞台や撮影の現場に同行して、現場がスムーズに動き、芸人が力を出せるようにサポートもします。もし本番前に芸人が緊張していたら、「楽しんできて」と声をかけるなど心配りもします。「会話から相手の気持ちや必要なことを察するのが得意な人は向いているかもしれません」と大関さんはいいます。

今担当しているのは、「たんぽぽ」や「パンプキンポテトフライ」などお笑いコンビ3組とお笑いタレント2人です。

お笑いのネタは芸人にとって名刺代わり。大関さんは本人たちのやりたいことを尊重するのが一番大切だと考え、基本は口出しをしないそうです。出演した番組の内容をいっしょに振り返ることはあります。担当している芸人の出演番組や発言は必ず確認し、自分ならどのように答えるかも必ず考えるそうです。

大関さんは、何もないところに「笑い」を生み出す芸人を尊敬しています。「そんなかっこいい仕事を、せめて舞台に上がるまで手伝いたいです」

株式会社ホリプロコムのお笑い芸人のマネジャー、大関貴裕さんのしごとの漫画

あゆみ

テレビでお笑い番組を見るのが好きな子どもでした。小学5年生から始めたけん玉は今でも特技です。

報道やメディアに興味をもち、大学2年生からはテレビ局のバラエティー番組の撮影現場でアルバイトをしていました。卒業後はコンビニ大手の「セブン-イレブン・ジャパン」に入社し、商品企画にたずさわりましたが、働くうちに、モノよりも人のプロデュースに関わりたいと思うようになりました。そこで転職をして、芸人のマネジャーになりました。

1980年
長野県生まれ、東京都育ち
1999年
法政大学経営学部経営学科に進学。報道や広告業界を目指す人向けの「自主マスコミ講座」にも参加した。就職活動ではテレビ局を受けたが全て落ちてしまった
2003年
セブン-イレブン・ジャパンに入社。商品企画にたずさわった
2005年
ホリプロコムに入社
やりがいや苦労

同時に何人も担当 大変な時も

お笑いの舞台を見に来たお客さんの笑顔を見たり、担当する芸人のギャグをまねする人を見かけたりしたときに、やりがいを感じるそうです。

芸人の活躍の場は、舞台、テレビ、CM、イベントなどあらゆるところにあり、「いっしょにいろいろな分野の人に関われて毎日が新鮮です」。

何人も同時に担当しているので、仕事が重なって大変なこともあります。「そんなときは、しめ切りや優先順位を考えながら、一つひとつ進めていくしかないですね」。芸人の時間を依頼相手に提供する仕事だからこそ、自分は一層、時間を守って行動します。

クローズアップ
株式会社ホリプロコムのお笑い芸人のマネジャー、大関貴裕さんの名刺とスマートフォンの画像
名刺とスマートフォン。初対面の人とのあいさつで名刺は必須です。仕事の予定は、担当する芸人と共有のカレンダーアプリで管理します

2022.10.3付 朝日小学生新聞
構成・小貫友里
イラスト・たなかさゆり

毎週月曜連載中の「紹介します 〇〇のしごと」から記事を転載しています。
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