
鉄道には乗客を運ぶ列車だけでなく荷物を運ぶ貨物列車もあります。貨物列車ではいったいどんなものを運んでいるのでしょうか。貨物列車の輸送について全国通運連盟に聞いてみました。
- 荷物を運ぶ仕事
- 鉄道に関する仕事
- 物流に関わる仕事
わたしたちの生活に必要なありとあらゆるものを運んでいるよ。
貨物列車はコンテナという箱に荷物を入れて運んでいることから、鉄道コンテナ輸送という呼び方もされています。コンテナには、野菜や果物などの生鮮品や、工場で作られた製品、工場で製品を作るための材料など、わたしたちの生活に必要なものが入れられて運ばれています。日本全国に鉄道網ができているので、北海道からでも九州からでもたくさんの荷物を効率よく運ぶことができます。鉄道コンテナ輸送はわたしたちの暮らしに欠かせないものなのです。


- ・引っ越しの荷物
- ・宅配便の荷物
- ・野菜や果物などの食品
- ・工場で作られた製品
- ・製品を作るための材料
- ・建築に使うための資材
- ・液体やガスなどの燃料
など、わたしたちの身のまわりの必要なあらゆるものを運んでいるよ。

コンテナにはいろいろな
大きさや種類があるよ

もっともよく使われていて5tまでの荷物を運べます。

長さ9.4m の大きなコンテナで、10tトラックと同量の荷物を運べます。

内部を一定の温度に保て冷凍食品や生鮮食品などを運べます。

たくさんの液体を一度に運ぶことができる輸送用タンクです。
鉄道コンテナ輸送はトラックと鉄道のいいとこどり
鉄道コンテナ輸送は、トラックと鉄道が一体になった輸送方法です。出荷元から駅まで、駅から納品先までの短距離の配送には、こまわりの利くトラック輸送が使われます。駅から駅の幹線輸送は鉄道で、一度にたくさんの荷物を運べます。線路を走るので、渋滞などがなく、時間も正確です。二つの輸送方法のいいところを生かした輸送方法なのです。

短距離はこまわりの利くトラック輸送
トラックに載せたコンテナに荷物を積む

トラックに載せたコンテナに荷物を入れて、そのコンテナを駅に運びます。駅ではコンテナを列車に載せ替えるだけなので、素早く移行できます。
中・長距離に有利で大量に運べる鉄道

なんと10tトラック65台分を一度に!

トラックを65台動かすには、65人の運転手が必要になりますが、鉄道なら1人の運転手だけで運べるのも利点です。
エネルギー消費量も少ないエコな輸送方法なんだ
荷物を運ぶ輸送機関には、トラックや船などもあります。いちばんたくさんの荷物を運んでいるのはトラックですが、トラックの量が増えると二酸化炭素(CO2)の排出も多くなります。鉄道は一度にたくさんの荷物を運べる上に、CO2も排出しにくいのです。効率よく運ぶことができるので、ガソリンなどのエネルギーを節約することもできます。
輸送機関別のCO2排出量

※国土交通省の資料から
CO2の排出だけでなくエネルギー消費も減らせるのね。

地球環境にやさしい仕事に携わっています
熊谷通運株式会社 岡崎信行さん
入社以来、ずっとトラックドライバーをしています。鉄道コンテナ輸送の集配に携わってからは、さまざまな種類の荷物を運ぶようになり、私たちの生活をいかに物流が支えているかを、より実感するようになりました。
また多くのお客様と接することで、さまざまなお話をおうかがいすることができるようになり、とても楽しく魅力を感じるようになりました。
鉄道コンテナ輸送は、トラックのみの輸送よりも二酸化炭素の排出量が少ない鉄道と、トラックを組み合わせたものです。この輸送方法を通じて、地球環境にやさしい仕事に携わっていることへの喜びを感じつつ、これからも頑張って取り組んでいきたいと思います。
私たちの生活を物流がいかに支えているのかを実感しています。
