
車を動かすのに必要なガソリンは、石油(原油)からつくられます。では、石油はどこでどのようにでき、石油からどのようにガソリンがつくられるのでしょうか。石油に関するさまざまな仕事を行っている石油連盟に教えてもらいました。
ガソリンは、大昔の生物の死がいからできた石油(原油)を「蒸留」してつくる!
石油のもとは、今からおよそ2億5000万年から6500万年前のプランクトンなどの生物の死がいだと考えられています。生物の死がいが長い時間をかけて変化して液体の石油になり、世界各地の海底や地下にたまっているのです。

石油が生物の死がいからできているなんてびっくり!

海底や地下からとれた石油を「原油」といいます。ただし、原油はそのままでは自動車の燃料として使えません。原油を加熱して液体から気体にし、冷やして再び液体にする「蒸留」という工程などを経て、ガソリンをはじめとするさまざまな石油製品ができるのです。
ガソリン以外にもいろいろな石油製品があるのね。

石油は「三つの働き」で私たちの生活を支えている
石油には、ガソリンのように「動かす力」、灯油のように「あたためる力」、ペットボトルなどの「原料」になるという三つの働きがあり、さまざまな形で私たちの生活を支えています。

原料 25.1%
ペットボトルやプラスチック製品、ゴム製品など、いろいろなものの原料になります。
ナフサ
あたためる力 26.2%
燃やした時に発生する熱で、体を温めたり、料理などに使ったりできます。
灯油 LPガス 重油
動かす力 47.9%
勢いよく燃やすと、乗り物を動かしたり、発電所のタービンを回したりする力になります。
ガソリン ジェット燃料油 重油 軽油

食事と石油とのかかわり
私たちは、石油を食べるわけではありません。しかし、野菜をつくったり、運んだり、私たちの家庭の食卓に並ぶまでに、石油の力が深く関係しています。
つくる

農機具(軽油)

ハウス栽培(重油・灯油)
運ぶ

トラック(軽油)
売る

ビニール袋(ナフサ)
災害に強いエネルギー
石油連盟 広報室 安達宏さん
ガソリンや灯油、軽油などの石油製品は、常温・常圧で液体であるため、ためやすく、運びやすいエネルギーであることが大きな特徴です。そのため、道路が寸断されない限り、どこにでも運べる他、日本で消費される石油の200日分以上を備蓄していることから、災害に強いエネルギーと言えます。石油連盟では、石油のこうした特徴や、重要性を伝えるため、子供向けのパンフレット※ やキッズサイトを作成している他、小学4~6年生を対象とした作文コンクールも実施しています。
※学校向けには、無料で配布しています。
授業でもお使い頂けるようにつくっています!
